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最新記事【2006年06月30日】

【現金とは】
簿記でいう現金には、貨幣・紙幣などの通貨(いわゆる現金)の他に、いつでも現金化できる現金同等物も含まれる。

【現金同等物の範囲】
 ・他人振出小切手
 ・送金小切手
 ・郵便為替証書
 ・振替貯金払出証書
 ・株式配当金領収書
 ・支払期限の来た公社債の利札
 ・外国通貨
 ・トラベラーズチェック
  
【現金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産
預貯金等と統合して、「現金預金」と表示することが多い。

【現金の消費税の課否】 0対象外
両替及び支払手段の譲渡は非課税である。

【現金の注意点】
自己振出の小切手は振出時に当座預金の減少として処理しているので、これを受け入れた時は当座預金の増加として処理する。
外国通貨や外貨建てのトラベラーズチェックは日本円に換算して現金勘定で処理する。 

【現金の仕訳例】
(1) 普通預金から現金50,000円を引き出した。
(借方) 現金 50,000 / (貸方) 普通預金 50,000  

(2) 新聞代4000円を現金で支払った。
(借方) 新聞図書費 4,000 / (貸方) 現金 4,000

(3) 現金売上が30,000円あった。
(借方) 現金 30,000 / (貸方) 売上 30,000

【当座預金とは】
手形や小切手を振り出すために預け入れておく預金。

【当座預金のポイント】
当座借越を含めて、当座勘定を使うこともある。

【当座預金の決算時の処理】
当座借越がある場合は短期借入金に振り替える。

【当座預金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【当座預金の消費税の課否】 0対象外
預貯金の譲渡は非課税である。

【当座預金の仕訳例】
(1) 未払金20,000円を小切手で支払った。
(借方) 未払金 20,000 / (貸方) 当座預金 20,000

(2) 普通預金から当座預金へ500,000円入金した。
(借方) 当座預金 500,000 / 普通預金 500,000

【普通預金とは】
いつでも入出金できる預金。

【普通預金のポイント】
複数の普通預金を使っている時は、各銀行口座の残高を個別にチェックするために、銀行口座ごとに補助科目を使用する。

【普通預金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【普通預金の消費税の課否】 0対象外
預貯金の譲渡は非課税である。

【普通預金の仕訳例】
(1) 現金10,000円を普通預金に預け入れた。
(借方) 普通預金 10,000 / (貸方) 現金 10,000

(2) 普通預金から電気代20,000円が引き落とされた。
(借方) 水道光熱費 20,000 / (貸方) 普通預金 20,000

【定期預金とは】
原則として満期までの一定期間は払い戻し請求ができない預金。

【定期預金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産
ただし、満期日が決算日の翌日から1年を超えるものは、投資その他の資産の長期預金勘定を使用する。(実務的には使わないことも多い)

【定期預金の消費税の課否】 0対象外
預貯金の譲渡は非課税である。

【定期預金の仕訳例】
(1) 普通預金1,000,000円を定期預金に振り替えた。
(借方) 定期預金 1,000,000 / (貸方) 普通預金 1,000,000

(2) 定期預金が満期になり、1,001,600円が普通預金に振り込まれた。1600円は利息2,000円から税金400円が引かれたものである。
(借方) 普通預金 1,000,000 / (貸方) 定期預金 1,000,000
(借方) 普通預金 2,000 / (貸方) 受取利息 2,000
(借方) 租税公課 400 / (貸方) 普通預金 400

【定期積金とは】
一定金額を定期的に払い込み、満期時に払込金と利息をまとめて受け取れる預金。

【定期積金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【定期積金の消費税の課否】 0対象外
預貯金の譲渡は非課税である。

【定期積金の仕訳例】
(1) 普通預金から積立預金の今月分の掛け金20,000円が振り替えられた。
(借方) 定期積金 20,000 / (貸方) 普通預金 20,000

(2) 定期積金1,000,000円が満期となり、利息8,000円(税引き後)とともに普通預金に入金された。
(借方) 普通預金 1,000,000 / (貸方) 定期積金 1,000,000
(借方) 普通預金 8,000 / (貸方) 受取利息 8,000
(借方) 租税公課 2,000 / (貸方) 受取利息 2,000

※受取利息は国税15%と地方税5%が源泉徴収されるので、銀行口座への入金額は額面金額の80%である。

額面金額は、入金金額÷0.8 で求められる。

【未成工事支出金とは】
建設業において、まだ完成していない工事のために支出した工事原価。

【未成工事支出金のポイント】
売上(収益)の計上とそれに関連する費用の計上を対応させるために、未完成の工事のための工事原価は、売上計上時まで棚卸資産として計上しておくのである。
【未成工事支出金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【未成工事支出金の消費税の課否】 0対象外
未成工事支出金に係る課税仕入は、課税仕入をした時点で課税仕入となる。(ただし、継続適用を条件にその目的物を引き渡した課税期間の課税仕入とすることもできる。)
なお、免税事業者が課税事業者となった場合、最初の課税期間の期首未成工事支出金は、課税仕入とみなされる。
逆に、課税事業者が免税事業者となる場合には、最後の課税期間の末日における未成工事支出金は、課税仕入の対象とはならない。
注意しなければならないのは、未成工事支出金のうち、外注費や材料費などに関するものは課税対象だが、賃金、給与等に関するものは課税対象外、法定福利費や保険料は非課税である点である。

【未成工事支出金の仕訳例】
(1) 決算にあたり、未完成の工事に対応する工事原価800万円を未成工事支出金に振り替えた。
(借方) 未成工事支出金 800 / (貸方) 期末未成工事支出金棚卸高 800

(2)翌期首に再振替仕訳を行った。
(借方) 期首未成工事支出金棚卸高 800 / (貸方) 未成工事支出金 800

【受取手形とは】
商品の代金等の対価として営業取引で受け取る手形。

【受取手形のポイント】
受取手形勘定を使うのは商品などの販売代金や売掛金の回収など通常の営業取引での手形に限られる。
固定資産の売却の代金として受け取る手形は営業外受取手形勘定を使用する。
また、所持している受取手形が不渡りになった場合には不渡手形勘定に振り替える。

【受取手形の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【受取手形の消費税の課否】 0対象外
支払手段の譲渡は非課税である。

【受取手形の仕訳例】
(1) 商品を販売し、代金300,000円を約束手形で受け取った。
(借方) 受取手形 300,000 / (貸方) 売上 300,000

(2) (1)の受取手形が満期になり、当座預金に入金になった。
(借方) 当座預金 300,000 / (貸方) 受取手形 300,000

(3) 受取手形200,000円を銀行で割り引いた。手数料3000円を引かれ、残金が当座預金に入金になった。
(借方) 当座預金 200,000 / (貸方) 受取手形 200,000
(借方) 手形売却損 3,000 / (貸方) 当座預金 3,000

(4) 受取手形100,000円を買掛金の支払いのために裏書譲渡した。
(借方) 買掛金 100,000 / (貸方) 裏書手形 100,000

(5) (4)の裏書手形が、期日に決済された。
(借方) 裏書手形 100,000 / (貸方) 受取手形 100,000

(6) 得意先が倒産し、受取手形150,000円が不渡りになった。
(借方) 不渡手形 150,000 / (貸方) 受取手形 150,000

【売掛金とは】
あとから代金をもらう約束で、品物を先に渡して売ることを掛け売りという。その未回収代金が売掛金である。

【売掛金のポイント】
売上代金以外の未回収金額は未収入金勘定で処理する。
建設業では完成工事未収入金勘定で処理する。

【売掛金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【売掛金の消費税の課否】 0対象外
売掛金の譲渡は非課税である。

【売掛金の仕訳例】
(1) 商品50,000円を掛けで販売した。
(借方) 売掛金 50,000 / (貸方) 売上 50,000

(2) (1)のうち、2,000円分が不良品として返品された。
(借方) 売上 2,000 / (貸方) 売掛金 2,000

(3) 売掛金48,000円が振込手数料630円を引かれて普通預金に振り込まれた。
(借方) 普通預金 47,370 / (貸方) 売掛金 47,370
(借方) 支払手数料 630 / (貸方) 売掛金 630

(3)の別解
(借方) 普通預金 48,000 / (貸方) 売掛金 48,000
(借方) 支払手数料 630 / (貸方) 普通預金 630

(4) 取引先が倒産し、売掛金30,000円が回収不能となった。
   貸倒引当金は設定していない。
(借方) 貸倒損失 30,000 / (貸方) 売掛金 30,000

【有価証券とは】
売買目的で短期的に所有する株式や社債のこと。
公社債、転換社債、株券等が含まれる。

【有価証券のポイント】
購入時の手数料等も有価証券の取得価額に含める。

【有価証券の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【有価証券の区分】
1.売買目的有価証券及び1年以内に満期の到来する債券 → 有価証券(流動資産)
2.親会社株式 → 親会社株式(流動資産)
3.子会社株式 → 子会社株式(投資その他の資産)
4.関連会社株式 → 関連会社株式(投資その他の資産)
5.上記以外のもの(投資目的等) → 投資有価証券(投資その他の資産)
6.信用金庫等への出資金 → 出資金(投資その他の資産)

【有価証券の消費税の課否】 0対象外
有価証券の譲渡は非課税だが、購入手数料等は課税仕入である。

【有価証券の仕訳例】
(1)株式120万円を購入し、購入手数料3万円とあわせて小切手で支払った。
(借方) 有価証券 1,230,000 / 当座預金 1,230,000

【商品とは】
そのままの状態で(加工をしないで)販売するために仕入れたもの。

【商品の計上時期】
商品勘定は期首に仕入勘定に振り替える。また、期末棚卸で商品在庫が商品勘定に計上される。(仕訳事例参照)
※ここでいう仕入勘定とは売上原価の計算をする勘定という意味であり、期首棚卸高+仕入-期末棚卸という計算に組み込むという意味である。実際期首棚卸高勘定・期末棚卸高勘定を使用せず、代わりに仕入勘定を使用しても計算上は問題ない。ただ、財務諸表への表示上の問題からこれらの科目を使用しているのである。

【商品の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【商品の消費税の課否】 0対象外
引渡しを受けた時に課税仕入の対象となる。(仕入勘定)
なお、免税事業者が課税事業者となった場合、最初の課税期間の期首商品棚卸高は、課税仕入とみなされる。
逆に、課税事業者が免税事業者となる場合には、最後の課税期間の末日において有する商品については、課税仕入の対象とはならない。

【商品の仕訳例】
(1) 決算にあたり、期末商品在庫50,000円を資産計上した。
(借方) 商品 50,000 / (貸方) 期末商品棚卸高 50,000

(2) 期首に商品在庫を費用に振り替えた。
(借方) 期首商品棚卸高 50,000 / (貸方) 商品 50,000

【製品とは】
自社で販売を目的として製造した製品の完成品。

【製品のポイント】
この科目は製造業を営む者が使用する科目である。

【製品の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【製品の消費税の課否】 0対象外
製品に係る課税仕入となる費用を支払った時点で課税仕入となる。
なお、免税事業者が課税事業者となった場合、最初の課税期間の期首製品棚卸高は、課税仕入とみなされる。
逆に、課税事業者が免税事業者となる場合には、最後の課税期間の末日において有する製品は、課税仕入の対象とはならない。

【製品の仕訳例】
(1) 決算にあたり、製品在庫200,000円を製造原価から資産科目へ振り替えた。
(借方) 製品 200,000 / (貸方) 期末製品棚卸高 200,000

(2) 翌期首に、製造原価へ再振替仕訳をおこなった。
(借方) 期首製品棚卸高 200,000 / (貸方) 製品 200,000

※卸売業・小売業の場合の商品勘定で売上原価を計算する場合と同様である。

【原材料とは】
製品の製造のために購入した原料、材料、購入部分品で未使用のもの。

【原材料のポイント】
基本的には製造業で使用する科目である。

【原材料の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【原材料の消費税の課否】 0対象外
引渡しを受けた時に課税仕入の対象となる。(仕入勘定)
なお、免税事業者が課税事業者となった場合、最初の課税期間の期首材料棚卸高は、課税仕入とみなされる。
逆に、課税事業者が免税事業者となる場合には、最後の課税期間の末日において有する原材料については、課税仕入の対象とはならない。

【原材料の仕訳例】
(1) 決算にあたり、原材料の在庫50,000円を資産計上した。
(借方) 原材料 50,000 / (貸方) 期末材料棚卸高 50,000

(2) 翌期首に(1)の仕訳を振り戻した。
(借方) 期首材料棚卸高 50,000 / (貸方) 原材料 50,000

【仕掛品とは】
製造過程の途中段階にある未完成の製品。
【仕掛品のポイント】
この科目は製造業を営む者が使用する科目である。建設業においては未成工事支出金勘定を使用する。自社で使用する建物や設備の場合には建設仮勘定を使用する。

【仕掛品の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【仕掛品の消費税の課否】 0対象外
仕掛品に係る課税仕入となる費用を支払った時点で課税仕入となる。
なお、免税事業者が課税事業者となった場合、最初の課税期間の期首仕掛品棚卸高は、課税仕入とみなされる。
逆に、課税事業者が免税事業者となる場合には、最後の課税期間の末日において有する仕掛品は、課税仕入の対象とはならない。

【仕掛品の仕訳例】
(1) 決算にあたり、仕掛品在庫150,000円を資産科目へ振り替えた。
(借方) 仕掛品 150,000 / (貸方) 期末仕掛品棚卸高 150,000

(2) 翌期首に再振替仕訳を行った。
(借方) 期首仕掛品棚卸高 150,000 / (貸方) 仕掛品 150,000

※卸売業・小売業の場合の商品勘定で売上原価を計算する場合と同様である。

【貯蔵品とは】
事務用品や消耗品などのうち、未使用のもの。

【貯蔵品のポイント】
少額で重要性の乏しいものは、あえて貯蔵品に振り替えなくても問題ない。

【貯蔵品の計上時期】
決算時に、該当するものを貯蔵品勘定に振り替え、翌期首にもとの勘定に戻す。

【貯蔵品の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【貯蔵品の消費税の課否】 0対象外
引渡しを受けた時に課税仕入の対象となる。(消耗品費勘定等において)
なお、免税事業者が課税事業者となった場合、最初の課税期間の期首貯蔵品の額は、課税仕入とみなされる。
逆に、課税事業者が免税事業者となる場合には、最後の課税期間の末日において有する貯蔵品については、課税仕入の対象とはならない。

【貯蔵品の仕訳例】
(1) 決算にあたり、未使用のプリンター用トナー10本、300,000円を貯蔵品に振り替えた。(トナーは期中に消耗品費勘定で処理)
(借方) 貯蔵品 300,000 / (貸方) 消耗品費 300,000

(2) 翌期首になり、(1)の仕訳を振り戻した。
(借方) 消耗品費 300,000 / (貸方) 貯蔵品 300,000

【前渡金とは】
商品代金等の内金、手付金等。

【前渡金のポイント】
固定資産を購入する場合の前払金は建設仮勘定で処理する。
契約により、時の経過に伴い費用になっていくものは前払費用で処理する。

【前渡金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【前渡金の消費税の課否】 0対象外
前渡金を支払った時点では、課税仕入とはならず、現実に資産の引渡しやサービスの提供があった時点で課税仕入の対象となる。

【前渡金の仕訳例】
(1) 仕入代金500,000円の一部100,000円を現金で前払いした。
(借方) 前払金 100,000 / (貸方) 現金 100,000

(2) (1)の取引で仕入代金の残金400,000円を普通預金から振り込んだ。
(借方) 仕入 100,000 / (貸方) 前渡金 100,000
(借方) 仕入 400,000 / (貸方) 現金 400,000

【短期貸付金とは】
最終の回収期限が決算日の翌日から起算して1年を超えない貸付金。

【短期貸付金のポイント】
最終回収期限が翌翌期以降になるものは長期貸付金勘定で処理する。

【短期貸付金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【短期貸付金の消費税の課否】 0対象外

【短期貸付金の仕訳例】
(1) 従業員に年利3%、6ヵ月後返済という条件で200,000円を貸し付けた。
(借方) 短期貸付金 200,000 / (貸方) 現金 200,000

(2) 6ヶ月が経ち、(1)の貸付金を利息分とともに返済してもらった。
(借方) 現金 200,000 / (貸方) 短期貸付金 200,000
(借方) 現金 3,000 / (貸方) 受取利息 3,000

【立替金とは】
他人が負担すべき代金等を会社が一時的に立て替える代金。

【立替金のポイント】
役員等に対する立替金は長期間返済がないと貸付金と認定される場合もある。

【立替金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【立替金の消費税の課否】 0対象外

【立替金の仕訳例】
(1) 取引先とともに海外主張に行くことになり、取引先の航空運賃200,000円も立て替えて現金で支払った。
(借方) 立替金 200,000 / (貸方) 現金 200,000

(2) 取引先から(1)の航空運賃200,000円が普通預金に振り込まれた。
(借方) 普通預金 200,000 / (貸方) 立替金 200,000

【未収入金とは】
営業外の単発的な取引で生じた未回収金額で1年以内に回収予定のもの。

【未収入金のポイント】
営業債権の未回収金は売掛金勘定で処理する。
回収の予定が決算日の翌日から1年を超えるものは、固定資産となり、長期未収金勘定で処理する。
不動産賃貸業の家賃の未回収金額は通常の営業取引において発生するものだが、未収入金勘定で処理する。

【未収入金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【未収入金の消費税の課否】 0対象外

【未収入金の仕訳例】
(1) 簿価800,000円の車両を簿価で売却し、代金は今月末に受け取ることになった。
(借方) 未収金 800,000 / (貸方) 車両運搬具 800,000

(2) (1)の代金が普通預金に振り込まれた。
(借方) 普通預金 800,000 / (貸方) 未収金 800,000

【未収収益とは】
営業外収益のうち、一定の契約に基づいて継続して役務の提供を行う場合で、すでに提供した役務に対して未だその対価の支払を受けていないもの。

【未収収益のポイント】
営業債権(売上代金)の未回収金は売掛金勘定で処理する。また、営業外の単発的な取引で生じた未回収金額は未収金勘定を用いる。

【未収収益の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【未収収益の消費税の課否】 0対象外

【未収収益の仕訳例】
(1) 期末に貸付金に対する未収利息20,000円を計上した。
(借方) 未収利息 20,000 / (貸方) 受取利息 20,000

(2) 翌期首に未収利息の振替処理を行った。
(借方) 受取利息 20,000 / (貸方) 未収利息 20,000

【仮払金とは】
使用目的や金額が確定しない出金に対して一時的に使う科目。

【仮払金のポイント】
不明だった内容がはっきりした場合には、早期に適切な科目に振り替える必要がある。

【仮払金の決算時の処理】
一時的な勘定なので、なるべく決算時には残高がなくなるように努力する。

【仮払金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【仮払金の消費税の課否】 0対象外

【仮払金の仕訳例】
(1) 普通預金から10,000円が引き落とされていたが、何の引き落としか不明である。
(借方) 仮払金 10,000 / (貸方) 普通預金 10,000

(2) (1)の引き落としは、業界団体の会費であることが判明した。
(借方) 諸会費 10,000 / (貸方) 仮払金 10,000

(3) 従業員の出張費用として50,000円を仮払いした。
(借方) 仮払金 50,000 / (貸方) 現金 50,000

(4) (3)について旅費45,000円の報告を受け、差額5,000円の返金を受けた。
(借方) 旅費交通費 45,000 / (貸方) 仮払金 45,000
(借方) 現金 5,000 / (貸方) 仮払金 5,000

(5) (3)について旅費60,000円の報告を受け、不足分を現金で支払った。
(借方) 旅費交通費 50,000 / (貸方) 仮払金 50,000
(借方) 旅費交通費 10,000 / (貸方) 現金 10,000

【前払費用とは】
一定の契約に基づいて、継続して役務の提供を受けるもののうち、すでに代金の支払いはしているが、未だ役務の提供を受けていない部分のこと。

【前払費用のポイント】
税法上は、支出した日から1年以内に役務の提供が行われるものについては、毎期継続して処理することを条件に、資産に計上せず、支出年度に全額費用計上することが認められている。

【前払費用の決算時の処理】
前払費用は翌期に計上すべき費用を決算時に一時的に資産として繰り延べるものである。翌期首にはもとの費用科目に戻さなければならない。

【前払費用の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【前払費用の消費税の課否】 0対象外
前払いの段階では原則として課税仕入の対象とはならないが、1年以内の前払費用で毎期継続して処理をすることを条件に、その全額が支出した課税期間の課税仕入になる。

【前払費用の仕訳例】
(1) 機械のリース料1年分120,000円を小切手で支払った。
(借方) リース料 120,000 / (貸方) 当座預金 120,000

(2) 決算時に支払ったリース料のうち、翌期分の30,000円を前払費用に振り替えた。
(借方) 前払費用 30,000 / (貸方) リース料 30,000

(3) 翌期首に振り戻し処理を行った。
(借方) リース料 30,000 / (貸方) 前払費用 30,000

【仮払消費税とは】
商品等を購入する際に支払う消費税のこと。

【仮払消費税のポイント】
税込経理をする場合には、この科目は使用しない。

【仮払消費税の決算時の処理】
決算時には、仮受消費税と仮払消費税を相殺する。

【仮払消費税の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産

【仮払消費税の消費税の課否】 0対象外

【仮払消費税の仕訳例】
(1) 書籍代1,680円(内消費税80円)を現金で購入した。
(借方) 新聞図書費 1,600 / (貸方) 現金 1,600
(借方) 仮払消費税 80 / (貸方) 現金 80

【現金過不足とは】
現金の手許有高(実際ある金額)と帳簿上の残高が一致しない場合に一時的に用いる科目(仮勘定)。

【現金過不足の決算時の処理】
期末になっても不一致の原因が判明しない時は、雑収入勘定・雑損失勘定にそれぞれ振り替える。

【現金過不足の消費税の課否】 0対象外
過不足の原因がわからず、雑収入、雑損失に振り替える場合は不課税である。

【現金過不足の仕訳例】
1.実際残高 < 帳簿残高 の場合
(1) 現金の実際の有高より帳簿上の残高の方が5,000円多かった。  
(借方) 現金過不足 5,000 / (貸方) 現金 5,000

(2) (1)の不足分のうち3,000円は新聞代の計上漏れだった。
(借方) 新聞図書費 3,000 / (貸方) 現金過不足 3,000

(3) (1)の不足分のうち2,000円は期末になっても原因がわからなかった。
(借方) 雑損失 2,000 / (貸方) 現金過不足 2,000

2.実際残高 > 帳簿残高 の場合
(4) 現金の実際の残高より、帳簿上の残高の方が10,000円少なかった。
(借方) 現金 10,000 / (貸方) 現金過不足 10,000

(5) (4)のうち、8400円は売掛金の現金回収分であった。
(借方) 現金過不足 8,400 / (貸方) 売掛金 8,400

(6) (4)のうち、残りの1600円は期末になっても原因がわからなかった。
(借方) 現金過不足 1,600 / (貸方) 雑収入 1,600

【貸倒引当金とは】
受取手形、売掛金等の金銭債権について、将来発生が予想される取立不能見込額。

【貸倒引当金の設定方法】
1.個別評価
個々の債権ごとに貸倒繰入額を計上する方法
2.一括評価
個別評価する債権以外の債権については業種ごとに設定された法定繰入率等に基づいて貸倒繰入額を計上する方法

【貸倒引当金の会計処理方法】
1.洗替法(あらいがえほう)
前期に計上した貸倒引当金を全額取り崩し、当期の貸倒引当金の全額を繰り入れる方法
2.差額補充法
前期と当期の貸倒引当金の差額を当期繰入額または当期戻入額とする方法 
※洗替法が原則的方法である。

【貸倒引当金の決算時の処理】
貸倒引当金の処理は毎期決算時に行う。

【貸倒引当金の表示区分】
貸借対照表>資産>流動資産
対象債権が流動資産であれば流動資産に、固定資産の場合には固定資産に、控除項目として表示する。

【貸倒引当金の消費税の課否】 0対象外
貸倒引当金は内部取引であるから、不課税である。

【貸倒引当金の仕訳例】
(1) 前期の貸倒引当額は20,000円であり、今期は30,000円であった。
(借方) 貸倒引当金 20,000 / (貸方) 貸倒引当金戻入額 20,000
(借方) 貸倒引当金繰入額 30,000 / (貸方) 貸倒引当金 30,000

(2) (1)は洗替法の場合の仕訳だが、これを差額補充法で仕訳する。
(借方) 貸倒引当金繰入額 10,000 / (貸方) 貸倒引当金 10,000

【建物とは】
事業で使用する自己所有の家屋。

【建物の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>有形固定資産

【建物の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
課税仕入となる資産が減価償却資産に該当する場合でも、その全額が資産の引渡しがあった課税期間の課税仕入となる。

【建物の注意点】
自己所有の建物に新たに造作した場合には、それが建物附属設備に該当するものを除き、建物本来の償却年数により償却する。
【建物の仕訳例】
(1) 賃貸用のビルを200,000,000円(内土地代金80,000,000円)で銀行借入返済期間20年)で購入した。 
(借方) 建物 120,000,000 / (貸方) 長期借入金 120,000,000
(借方) 土地 80,000,000 / (貸方) 長期借入金 80,000,000

【建物附属設備とは】
電気、給排水、防災設備など建物本体と一体となって機能する附属設備。

【建物附属設備の決算時の処理】
定められた方法により、減価償却を行う。

【建物附属設備の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>有形固定資産

【建物附属設備の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
課税仕入となる資産が減価償却資産に該当する場合でも、その全額が資産の引渡しがあった課税期間の課税仕入となる。

【建物附属設備の仕訳例】
(1) 電気工事を行い、代金480,000円を現金で支払った。
(借方) 建物附属設備 480,000 / (貸方) 現金 480,000

【構築物とは】
土地の上に定着する建物以外の建造物や工作物。

【構築物のポイント】
土地の上に定着するもので、屋根及び柱、壁を有するものは建物勘定で処理する。

【構築物の決算時の処理】
決算時には定められた方法により、減価償却を行う。

【構築物の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>有形固定資産

【構築物の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
課税仕入となる資産が減価償却資産に該当する場合でも、その全額が資産の引渡しがあった課税期間の課税仕入となる。

【構築物の仕訳例】
(1) 駐車場をアスファルトで舗装し、工事代金1,000,000円を小切手で支払った。
(借方) 構築物 1,000,000 / (貸方) 当座預金 1,000,000

(2) 帳簿価額300,000円の塀を取り壊してもらった。取り壊しの費用50,000円は現金で支払った。
(借方) 固定資産除却損 300,000 / (貸方) 構築物 300,000
(借方) 固定資産除却損 50,000 / (貸方) 現金 50,000

【機械装置とは】
工場や建設現場で使用される動力で動く製造設備や建設機械。

【機械装置のポイント】
税法上は購入・運搬・据付等実際に使用するまでにかかった付随費用は取得価額に算入する。

【機械装置の決算時の処理】
決算時には定められた方法により、減価償却を行う。

【機械装置の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>有形固定資産

【機械装置の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
課税仕入となる資産が減価償却資産に該当する場合でも、その全額が資産の引渡しがあった課税期間の課税仕入となる。
なお、機械装置の取得価額に、購入時に支払った税金や保険、借入金の利子が含まれている場合には、その部分は消費税課税対象外である。また、外国貨物の運賃等については免税取引となるものがある。

【機械装置の仕訳例】
(1) 工場に製造設備2,000,000円を導入し、代金は小切手で支払った。
(借方) 機械装置 2,000,000 / (貸方) 当座預金 2,000,000

(2) 決算にあたり、減価償却費300,000円を計上した。
(借方) 減価償却費 300,000 / (貸方) 機械装置 300,000

(3) 機械装置(帳簿価額1,700,000)が不要となり、現金1,500,000円で売却した。
(借方) 現金 1,500,000 / (貸方) 機械装置 1,500,000
(借方) 固定資産売却損 200,000 / (貸方) 機械装置 200,000

【車両運搬具とは】
事業のために人や物を運搬する車両のこと。

【車両運搬具の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>有形固定資産

【車両運搬具の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
課税仕入となる資産が減価償却資産に該当する場合でも、その全額が資産の引渡しがあった課税期間の課税仕入となる。
なお、車両運搬具の取得価額に、購入時に支払った税金や保険、借入金の利子が含まれている場合には、その部分は消費税課税対象外である。

【車両運搬具の仕訳例】
(1) これまで使っていた車両(帳簿価額300,000円)を新車1,200,000円に買い替え、代金の差額は現金で支払った。下取価額は350,000円であった。
(借方) 現金 300,000 / (貸方) 車両運搬具 300,000
(借方) 現金 50,000 / (貸方) 固定資産売却益 50,000
(借方) 車両運搬具 1,200,000 / (貸方) 現金 1,200,000

※車両の買い替えの場合には、下取車両の売却と新車の購入とを分けて考えるとわかりやすい。

【工具器具備品とは】
工具とは工場で使われる工作用具のことをいい、器具及び備品とはそれ以外の事務所等で使う道具のことをいう。

【工具器具備品のポイント】
『財務応援』等の会計ソフトでは、什器・備品勘定と工具・器具勘定に分かれている。一般的には勘定科目を変更して工具器具備品勘定か器具備品勘定として一本化した方がよい。

【工具器具備品の決算時の処理】
決算時には定められた方法により、減価償却を行う。

【工具器具備品の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>有形固定資産

【工具器具備品の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
課税仕入となる資産が減価償却資産に該当する場合でも、その全額が資産の引渡しがあった課税期間の課税仕入となる。

【工具器具備品の仕訳例】
(1) コピー機300,000円を現金で購入した。
(借方) 工具器具備品 300,000 / (貸方) 現金 300,000

【土地とは】
事業のために使用される敷地のこと。

【土地のポイント】
土地は減価しない資産なので、減価償却を行わない。

【土地の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>有形固定資産

【土地の消費税の課否】 0対象外
土地の譲渡は原則非課税である。ただし土地区画整理法、土地改良法等に基づく換地処分、都市再開発法による第一種市街地再開発事業における権利変換は資産の譲渡等に該当しない。(課税対象外)

【土地の注意点】
土地の取得価額に仲介手数料等が含まれていれば、その部分は消費税課税仕入。

【土地の仕訳例】
(1) 自社ビル建設用の土地35,000,000円を購入し、仲介手数料1,000,000円とともに、小切手で支払った。
(借方) 土地 36,000,000 / (貸方) 当座預金 36,000,000

【建設仮勘定とは】
未完成の有形固定資産について、手付金等完成までの諸費用を一時的に処理する仮勘定。

【建設仮勘定の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>有形固定資産

【建設仮勘定の消費税の課否】 0対象外
建設工事に係る目的物の完成前に行った課税仕入の金額について建設仮勘定として経理した場合においても、その目的物の一部について引渡しを受けたときは、その引渡しを受けた日の属する課税期間の課税仕入となる。
しかし、建設仮勘定として経理した課税仕入の全額を、その目的物の完成した日の属する課税期間の課税仕入とすることもできる。

【建設仮勘定の注意点】
建設仮勘定は、完成して引渡しを受けた時点で建物勘定等各固定資産へ振り替える。そして、消費税についても原則その時に課税仕入となる。(土地等は非課税)

【建設仮勘定の仕訳例】
(1) 自社ビル建設の手付金10,000,000円を小切手で支払った。
(借方) 建設仮勘定 10,000,000 / (貸方) 当座預金 10,000,000

(2) 自社ビルが完成し、残金90,000,000円を銀行借入で支払い、引渡しを受けた。
(借方) 建物 10,000,000 / (貸方) 建設仮勘定 10,000,000
(借方) 建物 90,000,000 / (貸方) 長期借入金 90,000,000

【減価償却累計額とは】
固定資産の減価償却費を直接控除せずに、間接的に控除する場合に償却額を累積する勘定科目。

【減価償却累計額のポイント】
この科目は有形固定資産のみに使用する科目である。無形固定資産や繰延資産等は帳簿価額から直接控除する直接法を原則としているため、この科目は使用しない。(有形固定資産も直接法を使用する場合がある)

【減価償却累計額の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>有形固定資産(控除科目)

【減価償却累計額の消費税の課否】 0対象外

【減価償却累計額の仕訳例】
(1) 決算にあたって、車両の減価償却費として180,000円を計上した。
(借方) 減価償却費 180,000 / (貸方) 減価償却累計額 180,000
※直接法の場合には貸方が車両運搬具になるが、この場合は車両運搬具の帳簿価額を減らすのではなく、減価償却累計額という勘定に費用化した額をまとめている。

【営業権とは】
営業譲渡や合併にあたって、対価として支払う金額が受入純資産額を超過する場合の超過部分。暖簾(のれん)。

【営業権のポイント】
有償取得や合併の場合にしか計上できず、自己創設のれんの計上は認められていない。
税法上、営業権は5年間で均等償却。

【営業権の決算時の処理】
5分の1ずつ営業権償却勘定を用い費用化する。

【営業権の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>無形固定資産

【営業権の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
営業権は課税対象である。

【営業権の仕訳例】
(1) 店舗の営業権3,000,000円を購入し、小切手を振り出して支払った。
(借方) 営業権 3,000,000 / (貸方) 当座預金 3,000,000

(2) 決算になり、(1)の営業権の償却を行った。
(借方) 営業権償却 600,000 / (貸方) 営業権 600,000

※営業権を計上する場合には、受け入れる各資産の金額と各負債の金額を明確にしておく必要がある。(その差額が営業権)

【ソフトウェアとは】
コンピューターを機能させるためのプログラミング等の制作・購入費用。

【ソフトウェアのポイント】
購入したソフトウェアは無形固定資産に計上する。
ソフトウェアの開発費については以下のように区分する。
1.販売目的のソフトウェア
 ①製品マスターの制作費 → 研究開発費
 ②マスター完成後の機能の改良・強化に伴う費用 → ソフトウェア
2.自社利用のソフトウェア
 ①それによって将来の収益獲得・経費削減が確実 → ソフトウェア
 ②それによって将来の収益獲得・経費削減が不確実 → 研究開発費

【ソフトウェアの取得価額】
1.販売目的のソフトウェア
 購入代金+使用するために要した費用
2.自社利用のソフトウェア
 製作のための人件費+材料費+経費+使用するために要した費用

【ソフトウェアの表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>無形固定資産

【ソフトウェアの消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
ソフトウェアは課税対象である。

【ソフトウェアの仕訳例】
(1) ソフトウェアの開発を業者に委託し、開発費用2,000,000円を小切手で支払った。
(借方) ソフトウェア 2,000,000 / (貸方) 当座預金 2,000,000

(2) 決算にあたり、(1)のソフトウェアの減価償却費360,000円を計上した。
(借方) ソフトウェア償却費 360,000 / (貸方) ソフトウェア 360,000

【借地権とは】
建物の所有を目的とする地上権及び賃借権。

【借地権の取得価額】
1.契約時に土地所有者に支払った借地権の対価の額(権利金)
2.最初の契約時や更新時に支払った手数料などの費用の額
3.賃借した土地を改良するために行った地盛り、地ならし、埋立てなどの整地費用の額
4.建物などの増改築にあたり、その土地の所有者に支払った費用の額
5.土地の上にある建物などを取得した場合に、その建物などの買入価額のうちに借地権の対価が含まれているときのその金額。ただし、その金額が建物などの買入価額のおおむね10%以下であるときは、建物などの取得価額に含めることができる。
6.借地権付きの建物を取得した場合において、その取得後おおむね1年以内に建物の取壊しに着手するなど、当初から建物を取り壊して借地権を利用する目的であることが明らかなときの建物の帳簿価額や取壊費用の額

【借地権のポイント】
借地権は税法上土地と同様のものとして扱われるので、土地と同じく減価償却資産ではない。
しかし、契約更新時に更新料を支払う場合には、更新料を借地権の帳簿価額に加算する一方、従来の借地権の一部が減価したとみなし、次の式で求めた金額を費用計上する。

借地権償却費の金額=借地権の更新前の帳簿価額×更新料 / 更新時の借地権の時価

【借地権の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>無形固定資産

【借地権の消費税の課否】 0対象外
借地権の譲渡は非課税である。

【借地権の注意点】
借地権の設定に際し、通常は権利金を授受する慣例があるにもかかわらずその支払がなく、かつ相当の地代が支払われていない場合には、権利金相当額が贈与されたとみなされ、贈与税の課税対象となる。

【借地権の仕訳例】
(1) 土地の賃貸借契約を結び、権利金5,000,000円を、仲介手数料200,000円とともに、小切手で支払った。
(借方) 借地権 5,000,000 / (貸方) 当座預金 5,000,000
(借方) 借地権 200,000 / (貸方) 当座預金 200,000

(2) 借地の契約期間を更新するため、更新料2,000,000円を小切手で支払った。借地権の更新前の帳簿価額は5,000,000円であり、更新時の時価は10,000,000円である。
(借方) 借地権 2,000,000 / (貸方) 当座預金 2,000,000
(借方) 借地権償却 1,000,000 / (貸方) 借地権 1,000,000
※5,000,000円×2,000,000円/10,000,000円=1,000,000円

【投資有価証券とは】
投資目的のために長期間所有する有価証券。

【投資有価証券のポイント】
購入時の手数料等も取得価額に含める。

【投資有価証券の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>投資その他の資産
【有価証券の区分】
1.売買目的有価証券及び1年以内に満期の到来する債券 → 有価証券(流動資産)
2.親会社株式 → 親会社株式(流動資産)
3.子会社株式 → 子会社株式(投資その他の資産)
4.関連会社株式 → 関連会社株式(投資その他の資産)
5.上記以外のもの(投資目的等) → 投資有価証券(投資その他の資産)
6.信用金庫等への出資金 → 出資金(投資その他の資産)

【投資有価証券の消費税の課否】 0対象外
有価証券の譲渡は非課税だが、購入手数料等は課税仕入である。

【投資有価証券の仕訳例】
(1) 投資目的で株式10,000株を1株200円で購入し、購入手数料50,000円とともに小切手で支払った。
(借方) 投資有価証券 2,050,000 / (貸方) 当座預金 2,050,000

【出資金とは】
信用金庫や信用組合などへの拠出金など。

【出資金の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>投資その他の資産

【出資金の消費税の課否】 0対象外
出資金の譲渡は非課税売上である。

【出資金の仕訳例】
(1) 融資を受けるために、信用金庫の出資金10,000円を現金で支払った。
(借方) 出資金 10,000 / (貸方) 現金 10,000

【長期貸付金とは】
最終の回収期限が決算日の翌日から起算して1年を超える貸付金。

【長期貸付金の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>投資その他の資産

【長期貸付金の消費税の課否】 0対象外

【長期貸付金の注意点】
法人が自社の役員に貸付をする場合には、法人は必ず相応の利息を受け取らなければならない。

【長期貸付金の仕訳例】
(1) 2年後に一括返済してもらう約束で、従業員に1,000,000円を貸し付けた。
(借方) 長期貸付金 1,000,000 / (貸方) 現金 1,000,000

【長期前払費用とは】
前払費用のうち、決算日の翌日から起算して1年を超えて費用となるもの。

【長期前払費用の決算時の処理】
毎年、長期前払費用のうち、決算日の翌日から起算して1年以内に費用となるものについては、前払費用に振り替える必要がある。

【長期前払費用の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>投資その他の資産

【長期前払費用の消費税の課否】 0対象外

【長期前払費用の仕訳例】
(1) 今期首に店舗の火災保険料5年分150,000円を現金一括払いで支払った。
(借方) 損害保険料 30,000 / (貸方) 現金 30,000
(借方) 前払費用 30,000 / (貸方) 現金 30,000
(借方) 長期前払費用 90,000 / (貸方) 現金 90,000

(2)2年目以降の決算時に、長期前払費用を前払費用に振り替える
(借方) 前払費用 30,000  / (貸方) 長期前払費用 30,000

【差入保証金とは】
契約に基づいて一定期間サービスや権利の提供を受けるために支払う金銭で、契約期間が終了すると返還されるもの。

【差入保証金のポイント】
支払った保証金のうち、契約満了時に返還されない部分については権利金(繰延資産)として処理をし、原則5年間の均等償却。

【差入保証金の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>投資その他の資産

【差入保証金の消費税の課否】 0対象外
原則として対象外だが、返還されない部分については、居住用の場合を除き、返還されないことが確定した時に課税仕入となる。

【差入保証金の仕訳例】
(1) 事務所の賃貸契約に基づき、敷金400,000円を現金で支払った。
(借方) 差入保証金 400,000 / (貸方) 現金 400,000

(2) 店舗の賃貸に際し、保証金3,000,000円を小切手で支払った。
   契約上、保証金3,000,000円の30%は契約時に償却となる。
(借方) 差入保証金 2,100,000 / (貸方) 当座預金 2,100,000
(借方) 権利金 900,000 / (貸方) 当座預金 900,000

【保険積立金とは】
支払った保険料のうち、満期が到来した場合に返戻される部分として積み立てられる保険料のこと。

【保険積立金の表示区分】
貸借対照表>資産>固定資産>投資その他の資産

【保険積立金の消費税の課否】 0対象外
保険料は掛け捨て部分だけ出なく、積立保険料の部分も非課税である。

【保険積立金の注意点】
この科目を使用するのは法人のみで、個人事業主の方は使用しない。
保険の契約形態により、処理の仕方が異なりますので、はっきりしない時は保険会社に確認をすること。

【保険積立金の仕訳例】
(1) 社長を被保険者として、半分損金になり、半分は資産計上となる保険に加入し、1年分の保険料3,000,000円を小切手で支払った。
(借方) 支払保険料 1,500,000 / (貸方) 当座預金 1,500,000
(借方) 保険積立金 1,500,000 / (貸方) 当座預金 1,500,000

(2) 保険が満期になり、保険金8,000,000円が普通預金に振り込まれた。
  これに対応する保険積立金は7,500,000円である。
(借方) 普通預金 7,500,000 / (貸方) 保険積立金 7,500,000
(借方) 普通預金 500,000 / (貸方) 雑収入 500,000

【創立費とは】
会社設立のために要する費用。

【創立費のポイント】
商法上、開業費は5年以内に毎期均等額以上の償却ですが、税法上は任意償却。(初年度に一括計上も可能)

【創立費の計上時期】
会社設立前に支出した費用については法人設立日の日付で仕訳する(立替金の精算と考える)。

【創立費の表示区分】
貸借対照表>資産>繰延資産

【創立費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
創立費となる費用のうち課税仕入の対象となるものを支出した時は、費用を支出した時点で課税仕入となる。
なお、登録免許税や印紙税等の租税公課は30非課税仕入である。

【創立費の仕訳例】
(1) 法人設立が完了し、その費用300,000円を計上し、立て替えていた役員に現金で支払った。
(借方) 創立費 300,000 / (貸方) 現金 300,000

(2) 初年度から黒字になったため、創立費を全額費用計上した。
(借方) 創立費償却 300,000 / (貸方) 創立費 300,000

【開業費とは】
法人設立から開業までの準備のために支出する特別な費用。
ただし税務上は地代家賃や従業員給料、水道光熱費など経常的なものは支出年度の経費となる。

【開業費のポイント】
商法上、開業費は5年以内に毎期均等額以上の償却ですが、税法上は任意償却です。(初年度に一括計上も可能)

【開業費の表示区分】
貸借対照表>資産>繰延資産

【開業費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
開業費となる費用のうち課税仕入の対象となるものを支出した時は、費用を支出した時点で課税仕入となる。
しかし、登録免許税や印紙税等の租税公課、給料賃金等は81不課税仕入であり、支払利息や保険料は30非課税仕入である。

【開業費の仕訳例】
(1) 開業準備中の広告宣伝費210,000円を現金で支払った。
(借方) 開業費 200,000 / (貸方) 現金 200,000

(2) 期末に開業費200,000円を一括償却した。
(借方) 開業費償却 200,000 / (貸方) 開業費 200,000

(3) 開業準備中の従業員給料1,200,000円を現金で支払った。
(借方) 給与手当 1,200,000 / (貸方) 現金 1,200,000

【開発費とは】
新技術の採用、新資源の開発、新市場の開拓等の目的をもって支出した金額、ならびに、現に採用している経営組織の改善を行なうために支出した金額等。

【開発費のポイント】
開発費には、経常費的な性格をもつものは含まれない。

【開発費の表示区分】
貸借対照表>資産>繰延資産

【開発費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
開発費となる費用のうち課税仕入の対象となるものを支出した時は、費用を支出した時点で課税仕入となる。

【開発費の仕訳例】
(1) 新市場開拓のための調査費として現金3,000,000円を費やした。
(借方) 開発費 3,000,000 / (貸方) 現金 3,000,000

(2) 期末において、(1)の開発費を5年で均等償却する。
(借方) 開発費償却 600,000 / (貸方) 開発費 600,000
※開発費は支出年度に一括償却することも可能である。

【試験研究費とは】
新製品の試験的製作、あるいは新技術の研究等のため特別に支出した金額。

【試験研究費のポイント】
試験研究費には、企業が現に生産している製品又は採用している技術の改良等の目的で、継続的に行なわれる試験研究のための支出は含まれない。

【試験研究費の表示区分】
貸借対照表>資産>繰延資産

【試験研究費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
試験研究費となる費用のうち課税仕入の対象となるものを支出した時は、費用を支出した時点で課税仕入となる。

【試験研究費の仕訳例】
(1) 新製品開発の対価として、委託業者に5,000,000円を普通預金から振り込んだ。
(借方) 試験研究費 5,000,000 / (貸方) 普通預金 5,000,000

(2) (1)の試験研究費を5年で均等償却する。
(借方) 試験研究費償却 5,000,000 / (貸方) 試験研究費 5,000,000
※開発費は支出年度に一括償却することも可能である。

【支払手形とは】
仕入代金等の支払のために営業取引で振り出す手形。

【支払手形のポイント】
支払手形勘定を使うのは仕入代金等に関する支払など通常の営業取引での手形に限られる。
固定資産の購入代金等を支払うための手形は営業外受取手形勘定を使用する。(ただし、少額のものは支払手形勘定でも構わない)

【支払手形の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【支払手形の消費税の課否】 0対象外

【支払手形の仕訳例】
(1) 買掛金300,000円を約束手形を振り出して支払った。
(借方) 買掛金 300,000 / (貸方) 支払手形 300,000

(2) 支払手形300,000円のの支払期日が到来し、当座預金から決済された。
(借方) 支払手形 300,000 / (貸方) 当座預金 300,000

(3) 支払手形200,000円の期日が到来する直前、資金不足のため期日延長を申し入れ、利息20,000円を含めた新しい手形と差し替えてもらった。
(借方) 支払手形 200,000 / (貸方) 支払手形 200,000
(借方) 支払利息 20,000 / (貸方) 支払手形 20,000

【買掛金とは】
商品や材料等仕入代金の未払い。

【買掛金のポイント】
買掛金も売掛金同様、取引先が複数ある場合には補助科目を使って取引先別に取引残高の管理をしたほうがよい。
仕入代金以外の未払いについては、未払金勘定を使用する。

【買掛金の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【買掛金の消費税の課否】 0対象外

【買掛金の仕訳例】
(1) 商品150,000円を仕入れ、代金は翌月末の払いとした。
(借方) 仕入 150,000 / (貸方) 買掛金 150,000

(2) 買掛金150,000円を普通預金から振替で支払った。その際、振込手数料630円は差し引いて支払った。
(借方) 買掛金 150,000 / (貸方) 普通預金 150,000

(3) (2)の例で振込手数料630円を負担する場合
(借方) 買掛金 150,000 / (貸方) 普通預金 150,000
(借方) 支払手数料 630 / (貸方) 普通預金 630

【短期借入金とは】
借入期間が次の決算日から起算して1年以内の借入金。

【短期借入金のポイント】
決算日現在で当座借越があれば、短期借入金に振り替える。

【短期借入金の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【短期借入金の消費税の課否】 0対象外

【短期借入金の仕訳例】
(1) 銀行から季節資金を2,000,000円借り入れた。返済期間は半年で、印紙代2,000円と信用保証料20,000円差し引いた残額が普通預金に振り込まれた。
(借方) 租税公課 2,000 / (貸方) 短期借入金 2,000
(借方) 支払手数料 20,000 / (貸方) 短期借入金 20,000
(借方) 普通預金 1,978,000 / (貸方) 短期借入金 1,978,000

(2) 普通預金から短期借入金の元金支払い分333,000円と利息10,000円の合計343,000円が引き落とされた。
(借方) 短期借入金 333,000 / (貸方) 普通預金 333,000
(借方) 支払利息 10,000 / (貸方) 普通預金 10,000

【未払金とは】
仕入代金以外の未払いのこと。

【未払金のポイント】
未払金のうち支払期限が決算日の翌日から起算して1年を超えるものは、固定負債となり長期未払金勘定で処理する。
未払給与、未払消費税など独立した科目としてそれぞれを扱う場合もある。

【未払金の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【未払金の消費税の課否】 0対象外

【未払金の注意点】
1.買掛金と未払金の区別
 買掛金は仕入の未払いで、未払金はそれ以外の未払い

2.未払費用と未払金の区別
 未払費用は契約に基づいて継続的に受けているサービスについての未払いで、未払金はそれ以外の未払い。

【未払金の仕訳例】
(1) 車両1,500,000円を購入した。代金は全額オートローンを組み、支払いは来月末からである。
(借方) 車両運搬具 1,500,000 / (貸方) 未払金 1,500,000

【未払費用とは】
一定の契約に基づいて、継続して役務の提供を受けるもののうち、すでに役務の提供は受けているが、代金の支払いが終わってないもの。

【未払費用のポイント】
この科目を使うのは、給料、水道光熱費、地代家賃、リース料、賃借料、保険料、支払利息などである。1度きりの単発の経費ではなく、契約によって毎月同じように発生する経費に対して使用する。
仕入の未払いは買掛金、それ以外で単発の経費の未払いは未払金勘定を使用する。きちんと区別すること。
重要性のない場合は、継続的に未払費用を計上しない処理も認められている。

【未払費用の計上時期】
決算時に、その未払分を追加計上する。

【未払費用の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【未払費用の消費税の課否】 0対象外

【未払費用の注意点】
厳密に言えば、未払費用はまだ支払期日が過ぎていない債務を対象とする。支払期日を過ぎたものは未払金に振り替える必要がある。
あまり意識する必要は実務的にはないが、半年や一年も未払いという場合には考慮しなければならない。

【未払費用の仕訳例】
(1) 当社は給料を毎月20日締めの翌月5日払いとしている。決算にあたり、未払の給料500,000円を費用計上した。
(借方) 給与手当 500,000 / (貸方) 未払費用 500,000

(2) 翌期首に給与手当勘定に振り戻した。
(借方) 未払費用 500,000 / (貸方) 給与手当 500,000

【前受金とは】
商品の引渡しまたはサービス等の提供の前に受け取る代金。手付金、内金。

【前受金のポイント】
営業外収益に関するものには他に前受収益勘定があるが、両者は明確に区別しなければならない。前受金で処理するのは営業取引に関するものだけである。
また、建設業では、未成工事受入金勘定を使用する。

【前受金の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【前受金の消費税の課否】 0対象外

【前受金の仕訳例】
(1) 商品200,000円の予約注文を受け、内金50,000円を現金で受け取った。
(借方) 現金 50,000 / (貸方) 前受金 50,000

(2) (1)の商品を納品し、前受金との差額の約束手形を受け取った。
(借方) 前受金 50,000 / (貸方) 売上 50,000
(借方) 受取手形 150,000 / (貸方) 売上 150,000

【仮受金とは】
内容が確定しない入金に対して一時的に使う科目。

【仮受金のポイント】
不明だった内容がはっきりした場合には、早期に適切な科目に振り替える必要がある。

【仮受金の決算時の処理】
一時的な勘定なので、なるべく決算時には残高がなくなるように努力する。

【仮受金の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【仮受金の消費税の課否】 0対象外

【仮受金の仕訳例】
(1) 普通預金に30,000円の入金があるが、内容が不明である。
(借方) 普通預金 30,000 / (貸方) 仮受金 30,000

(2) (1)の仮受金は取引先が売掛金を振り込んだものと判明した。
(借方) 仮受金 30,000 / (貸方) 売掛金 30,000

【預り金とは】
役員、従業員、取引先等から一時的に預る金銭。

【預り金のポイント】
補助科目で、源泉所得税、住民税、社会保険、旅行積立金等々分けて管理をした方がわかりやすい。

【預り金の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【預り金の消費税の課否】 0対象外

【預り金の注意点】
源泉所得税は預り金として処理をし、租税公課としない。
雇用保険料は、下記(3)のように法定福利費のマイナスとして処理するのが一番簡単である。事業主としては、雇用保険料全額から従業員負担額を差し引いた金額が経費である。

【預り金の仕訳例】
(1) 給料300,000円から源泉所得税20,000円を差し引いて従業員に280,000円を現金で支払った。
(借方) 給与手当 280,000 / (貸方) 現金 280,000
(借方) 給与手当 20,000 / (貸方) 預り金 20,000

(2) 翌月(1)の源泉所得税を税務署に納めた。
(借方) 預り金 20,000 / (貸方) 現金 20,000

(3) 給料200,000円から雇用保険料2,000円を差し引いた残額を現金で支払った。雇用保険料は法定福利費のマイナスとして仕訳する。
(借方) 給与手当 2,000 / (貸方) 法定福利費 2,000
(借方) 給与手当 198,000 / (貸方) 現金 198,000

【割引手形とは】
受取手形のうち、銀行等で割り引いた手形のこと。

【割引手形の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債
または
貸借対照表>資産>流動資産(受取手形の控除項目)

【割引手形の消費税の課否】 0対象外

【割引手形の仕訳例】
(1) 受取手形200,000円を銀行で割り引いた。手数料3000円を引かれ、残金が当座預金に入金になった。
(借方) 当座預金 200,000 / (貸方) 受取手形 200,000
(借方) 手形売却損 3,000 / (貸方) 当座預金 3,000

【裏書手形とは】
受け取った受取手形に裏書をして、債務の支払いのために、第三者に譲り渡したもの。
手形に裏書をするということは、その手形に対して裏書人として連帯保証する意味を持ち、その手形が期日に決済されない時は自分で買い戻さなければならない。

【裏書手形の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債
または
貸借対照表>資産>流動資産(受取手形の控除項目)

【裏書手形の消費税の課否】 0対象外

【裏書手形の仕訳例】
(1) 受取手形50,000円を裏書して、買掛金を支払った。
(借方) 買掛金 50,000 / (貸方) 裏書手形 50,000

(2) (1)の裏書手形が無事決済された。
(借方) 裏書手形 50,000 / (貸方) 受取手形 50,000

(3) (1)の裏書手形が不渡りとなり、手形金額50,000円と諸費用等3,000円を小切手で譲受人に支払った。
(借方) 不渡手形 53,000 / (貸方) 当座預金 53,000
(借方) 裏書手形 50,000 / (貸方) 受取手形 50,000

【未払法人税等とは】
決算において確定した法人税、住民税、事業税の未払いのこと。

【未払法人税等のポイント】
法人税、住民税、事業税のことを法人税等というが、これらを他の税金のように租税公課勘定で処理するのではなく、法人税等勘定で処理をする方法である。
法人税等の未払を未払法人税等、法人税等の仮払(中間納付)などを仮払法人税等という。

【未払法人税等の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【未払法人税等の消費税の課否】 0対象外

【未払法人税等の仕訳例】
(1) 法人税等の中間納付額250,000円を現金で支払った。
(借方) 仮払法人税等 250,000 / (貸方) 現金 250,000

(2) 決算にあたり、当期分として納付すべき法人税等の額が600,000円であった。なお、中間納付額は250,000円であった。
(借方) 法人税等 250,000 / (貸方) 仮払法人税等 250,000
(借方) 法人税等 350,000 / (貸方) 未払法人税等 350,000

(3) 決算書の提出とともに、(2)の350,000円を現金で支払った。
(借方) 未払法人税等 350,000 / (貸方) 現金 350,000

※法人税等勘定を使用せず、すべての税金を租税公課勘定で処理する方法もある。その場合には、納付の時点で損金計上をし、損金不算入である法人税と法人住民税については別表で加算することになる。

【仮受消費税とは】
売上等の販売時に預る消費税のこと。

【仮受消費税のポイント】
税込経理をしている場合にはこの科目は使用しない。

【仮受消費税の決算時の処理】
決算時には、仮受消費税と仮払消費税を相殺する。

【仮受消費税の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【仮受消費税の消費税の課否】 0対象外

【仮受消費税の仕訳例】
(1) 商品(税込21,000円)を現金で販売した。
(借方) 現金 20,000 / (貸方) 売上 20,000
(借方) 現金 1,000 / (貸方) 仮受消費税 1,000

(2) (1)を税込経理する場合
(借方) 現金 21,000 / (貸方) 売上 21,000

【前受収益とは】
一定の契約に基づいて継続して役務の提供を行う場合で、未だ提供していない役務に対し支払を受けた代金。

【前受収益のポイント】
毎回受取時に前受収益で処理し、その後に収益に振り替えていく方法と、受取時に収益計上し、決算時に翌期分を前受収益に振り替える方法と2通りある。(仕訳事例参照)

【前受収益の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【前受収益の消費税の課否】 0対象外

【前受収益の注意点】
前受金勘定は、代金の全部又は一部を収益がたつ前に受け取った場合に使用する勘定だが、契約に基づく継続的なサービス提供ではない点が前受収益とは異なる。

【前受収益の仕訳例】
(1) 来月分の家賃200,000円を現金で受け取った。
(借方) 現金 200,000 / (貸方) 前受収益 200,000

(2) (1)の前受収益を翌月受取家賃勘定に振り替えた。
(借方) 前受収益 200,000 / (貸方) 受取家賃 200,000

(3) 決算時にすでに受け取った家賃収入のうち、翌期分の家賃200,000円を前受収益に振り替えた。
(借方) 受取家賃 200,000 / (貸方) 前受収益 200,000

(4) 翌期首になり、(3)の前受収益を受取家賃勘定に振り戻した。
(借方) 前受収益 200,000 / (貸方) 受取家賃 200,000

【未払消費税とは】
決算において確定した消費税及び地方消費税の未払いのこと。

【未払消費税のポイント】
未払消費税は未払金のなかの1つである。全ての未払金を未払金勘定で処理する場合もあるし、このように、未払消費税や未払給料という具体的な勘定を使用する場合もある。

【未払消費税の表示区分】
貸借対照表>負債>流動負債

【未払消費税の消費税の課否】 0対象外

【未払消費税の仕訳例】
1.税込経理の場合(簡易課税を選択)
(1) 消費税の中間納付額500,000円を普通預金から支払った。
(借方) 租税公課 500,000 / (貸方) 普通預金 500,000

(2) 決算にあたり、当期分として納付すべき消費税の額が1,200,000円であった。なお、中間納付額は500,000円であった。
(借方) 租税公課 700,000 / (貸方) 未払消費税 700,000

(3) 決算書の提出とともに、(2)の700,000円を普通預金から納付した。
(借方) 未払消費税 700,000 / (貸方) 普通預金 700,000

※一般課税(実額計算)の場合でも、税込経理を絶対にしてはいけないわけではない。

2.税抜経理の場合(一般課税を選択)
(1) 決算にあたり、今期の仮受消費税の総額が1,000,000円、仮払消費税の総額が400,000円であった。差額を未払消費税に振り替える。
(借方) 仮受消費税 400,000 / (貸方) 仮払消費税 400,000
(借方) 仮受消費税 600,000 / (貸方) 未払消費税 600,000

※税抜経理の場合は仮受消費税と仮払消費税を相殺し、残額を未払消費税に振り替える。

【長期借入金とは】
借入期間が次の決算日の翌日から起算して1年を超える借入金。

【長期借入金の表示区分】
貸借対照表>負債>固定負債

【長期借入金の消費税の課否】 0対象外

【長期借入金の注意点】
信用保証協会に支払う信用保証料は長期借入金の場合は前払処理をしなければならない。

【長期借入金の仕訳例】
(1) 銀行から運転資金を3,000,000円借り入れた。返済期間5年で翌月から元金均等払いである。印紙代2,000円と信用保証料30,000円を差し引いた残額が普通預金に振り込まれた。今期の返済は9ヶ月である。
(借方) 租税公課 2,000 / (貸方) 長期借入金 2,000
(借方) 長期前払費用 30,000 / (貸方) 長期借入金 30,000
(借方) 普通預金 2,968,000 / (貸方) 長期借入金 2,968,000

(2) 期末に(1)の信用保証料の振替処理を行う。
(借方) 支払手数料 4,500 / (貸方) 長期前払費用 4,500
(借方) 前払費用 6,000 / (貸方) 長期前払費用 6,000

    ※信用保証料の1ヶ月分は、30,000円÷60月=500円

【預り保証金とは】
契約に基づいて一定期間サービスや権利を提供するために受け取る金銭で、契約期間が終了すると返還するもの。

【預り保証金のポイント】
この科目は預り金の一種である。

【預り保証金の表示区分】
貸借対照表>負債>固定負債
1年以内に返還することがはっきりしているものは流動負債である。

【預り保証金の消費税の課否】 0対象外

【預り保証金の仕訳例】
(1) 取引を始めるにあたり、A社から保証金1,000,000円を現金で預った。
(借方) 現金 1,000,000 / (貸方) 預り保証金 1,000,000

【資本金とは】
株主が会社に出資した金額のこと。
(厳密には出資した金額のうち、会社法で定められた法定資本の額)

【資本金のポイント】
平成18年5月から施行された「新会社法」によって、最低資本金の定めがなくなった。
また、会社設立に際し、保管証明が不要になったので、別段預金に預ける必要はなくなった。

【資本金の表示区分】
貸借対照表>資本の部>資本金

【資本金の消費税の課否】 0対象外

【資本金の注意点】
個人事業の場合には元入金勘定を使用する。

【資本金の仕訳例】
(1) 出資金1,000,000円を現金で拠出して株式会社を設立し、会社名義の普通預金を作成、全額預金した。
(借方) 普通預金 1,000,000 / (貸方) 資本金 1,000,000

【売上とは】
商品・製品の販売やサービスの提供などの主たる営業活動により獲得した収益。

【売上のポイント】
複数の種類の売上がある場合には科目を変えて原則別々に管理する。

【売上の計上時期】
原則は次の通りである。
・販売業 → 商品等を引き渡した時点(納品時・請求時)
・サービス業 → サービスを提供し終わった時点
・建設業 → 工事が完成した時点

【売上の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>売上高
・仕訳科目は『売上』だが、損益計算書等には『売上高』と表示する。
・売上値引、売上戻り、売上割戻を控除した純額で表示する。
(売上割引のみ営業外費用で処理)

【売上の消費税の課否】 02売上税込 (01売上税抜)
原則課税売上だが、次のようなものは非課税である。
・輸出取引による(外国への)売上
・土地の販売売上や賃貸収入売上(駐車場は契約書で念のため確認必要)
・居住用家屋の賃貸収入
・貸付金の利子や保証料収入
・医師等の社会保険診療収入
・有価証券等の譲渡収入
また、国外取引は対象外である。

【売上の注意点】
売上は入金主義ではなくて実現主義で計上しなくてはならない。
(上記の計上時期の項を参照)

【売上の仕訳例】
(1) 商品20,000円を掛けで販売した。
(借方) 売掛金 20,000 / (貸方) 売上 20,000

(2) (1)の商品のうち、3,000円が品質不良で返品されてきた。
(借方) 売上 3,000 / (貸方) 売掛金 3,000

【仕入とは】
販売する商品の購入代金。

【仕入のポイント】
商品代金だけでなく、商品購入に付随する費用も仕入に含める。(細かいものは含めなくてもよい)

【仕入の決算時の処理】
卸売業や小売業では仕入勘定で売上原価の計算を行う。つまり、仕入勘定に期首棚卸高を加え、仕入勘定から期末棚卸高を差し引かなければならない。

  売上原価=期首棚卸高+当期仕入-期末棚卸高

【仕入の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>売上原価

【仕入の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
内容により異なる。ほとんどが課税となるが、不動産業が土地等を仕入れる場合には30非課税仕入となる。

【仕入の仕訳例】
(1) 商品50,000円を掛けで仕入れた。
(借方) 仕入 50,000 / (貸方) 買掛金 50,000

(2) 買掛金100,000円を普通預金から振り込んだ。
(借方) 買掛金 100,000 / (貸方) 普通預金 100,000

(3) 期末にあたり、期末在庫250,000円を商品勘定に振り替える。
(借方) 商品 250,000 / (貸方) 期末棚卸高 250,000

(4)翌期首になり、(3)の商品を期首棚卸高に振り替える。
(借方) 期首棚卸高 250,000 / (貸方) 商品 250,000

【役員報酬とは】
会社の役員に対して、あらかじめ定められた支給基準に基づき、定期的に支払われる報酬。

【役員報酬のポイント】
役員報酬は法人のみ使用する勘定科目である。税務上は役員給与という。

【役員報酬の決定時期】
役員報酬の額は原則としては事業年度開始の日から3ヶ月以内の年一回しか改定できない。また、過去に遡っての役員報酬変更は不可。

【役員報酬の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【役員報酬の消費税の課否】 81不課税仕入

【役員報酬の注意点】
金銭で支給されるものだけでなく、現物支給されるものも報酬に含まれる。

【役員報酬の仕訳例】
(1) 役員に役員報酬2,000,000円を、源泉所得税150,000円と社会保険料200,000円を差し引き、当座預金から各自の銀行口座へ振り込んだ。
(借方) 役員報酬 1,650,000 / (貸方) 当座預金 1,650,000
(借方) 役員報酬 350,000 / (貸方) 預り金 350,000

(2) 今月は収入が少なかったので、役員報酬300,000円を支払うことができない。なお、この役員報酬の本来の源泉所得税額は20,000円である。
(借方) 役員報酬 20,000 / (貸方) 預り金 20,000
(借方) 役員報酬 280,000 / (貸方) 未払金 280,000

(3) 今月分300,000円と先月分の未払分280,000円の役員報酬をあわせて現金で支給した。
(借方) 未払金 280,000 / (貸方) 現金 280,000
(借方) 役員報酬 20,000 / (貸方) 預り金 20,000
(借方) 役員報酬 280,000 / (貸方) 現金 280,000

(2)の別解
(借方) 役員報酬 300,000 / (貸方) 未払金 300,000

(4) 今月分300,000円と先月分300,000円のあわせて600,000円の役員報酬を現金で支払った。600,000円に対する源泉所得税の額は50,000円である。
(借方) 未払金 300,000 / (貸方) 現金 300,000
(借方) 役員報酬 300,000 / (貸方) 現金 300,000
(借方) 現金 50,000 / (貸方) 預り金 50,000


※別解のように、役員報酬が未払の場合には、その時点で所得税の源泉徴収をしなくてもよい。この場合は(4)のように、未払の役員報酬を支給した時に源泉徴収をする。これにより、税務署への納税時期も遅くすることができる。

【給料手当とは】
従業員に支払う給料や手当。

【給料手当のポイント】
製造業・建設業等で、工場や現場で働く労働者に対する給料は製造原価になり、科目を給与手当ではなくて賃金として区分する場合がある。

【給料手当の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【給料手当の消費税の課否】 81不課税仕入
労働の対価としての給与は不課税だが、給与手当に含まれる通勤手当は消費税の課税対象。

【給料手当の注意点】
金銭で支給されるものだけでなく、食事代など現物支給されるものも報酬に含まれる。

【給料手当の源泉所得税の納付】
給与から源泉徴収(天引き)した源泉所得税は支給日の翌月10日が納期限である。しかし、従業員が常時10人未満の場合には事前に税務署に届出をすると、1月から6月支給分については7月10日、7月から12月支給分については翌年1月20日(前年期限後納付の場合は1月10日)が納期限となり、半年分まとめて納付できるようになる。(届出の翌月支給分から適用)

【給料手当の仕訳例】
(1) 従業員に給与3,250,000円を、源泉所得税と社会保険料600,000円を差し引いて普通預金から各自の銀行口座に振り込んだ。
(借方) 給与手当 600,000 / (貸方) 預り金 600,000
(借方) 給与手当 2,650,000 / (貸方) 普通預金 2,650,000

(2) 従業員に給与300,000円から、源泉所得税15,000円、社会保険料35,000円、雇用保険料2000円を差し引いて現金で支払った。
(借方) 給与手当 50,000 / (貸方) 預り金 50,000
(借方) 給与手当 2,000 / (貸方) 法定福利費 2,000
(借方) 給与手当 248,000 / (貸方) 現金 248,000

※源泉所得税や社会保険料等は残高確認がしやすいように、補助科目を使用した方がよい。また、雇用保険料は預り金とせずに、法定福利費のマイナスとして処理するのがよい。(事業主は事業主負担分と従業員から徴収した雇用保険料をあわせて国に払うが、従業員から徴収した金額を法定福利費総額からマイナスした金額が経費となる)

【賞与とは】
従業員、役員に対する臨時の給与。

【賞与のポイント】
会社法の施行により、2006年5月以後に決算を迎える法人から、役員賞与も役員報酬と同様に費用計上することになった。
役員賞与についても、役員報酬勘定で月々の役員報酬とともに処理するか、賞与勘定で処理するか、役員賞与勘定を使用するかいずれかで費用計上する。
ただし、役員賞与については事前届出など一定の条件を満たさない場合には損金不算入となるので注意が必要である。

【賞与の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【賞与の消費税の課否】 81不課税仕入

【賞与の仕訳例】
(1) 従業員に夏のボーナス500,000円を源泉所得税40,000円、社会保険料60,000円を差し引いて当座預金から各自の銀行口座へ振り込んだ。
(借方) 賞与 100,000 / (貸方) 預り金 100,000
(借方) 賞与 400000 / (貸方) 普通預金 400,000

※賞与の源泉徴収税額は直前の給料の金額と扶養親族の人数によって決まる。詳細は国税庁ホームページから源泉徴収税額表がダウンロードできる。

【法定福利費とは】
社会保険、介護保険、雇用保険の保険料の会社負担分。

【法定福利費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【法定福利費の消費税の課否】 81不課税仕入

【法定福利費の仕訳例】
(1) 従業員の給料1,000,000円を、源泉所得税50,000円、社会保険料25,000円、雇用保険料10,000円を差し引いて当座預金から支払った。
(借方) 給与手当 75,000 / (貸方) 預り金 75,000
(借方) 給与手当 10,000 / (貸方) 法定福利費 10,000
(借方) 給与手当 915,000 / (貸方) 当座預金 915,000

(2) (1)で預った源泉所得税と社会保険料をを現金で支払った。
(借方) 預り金 75,000 / (貸方) 現金 75,000

※雇用保険について(1)は簡便な方法であるが、通常はこれで必要十分である。 

【福利厚生費とは】
従業員の健康、慰安、慶弔、厚生に関する費用

【福利厚生費の内容・範囲】
・従業員への慶弔費
・健康診断料
・社員旅行代
・残業時の夜食代
・従業員のためのお茶や薬などの購入費

【福利厚生費のポイント】
また、同じものを買っても、それが取引先のためであれば、交際費勘定で処理をする。

【福利厚生費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【福利厚生費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
原則は課税対象だが、社会保険料の事業主負担分等法定福利費に該当するものは30非課税仕入、慶弔費等は81不課税仕入である。定期健康診断の費用は課税対象となる。

【福利厚生費の注意点】
特定の個人のための支出は税務上その個人への給与となる場合がある。

【福利厚生費の仕訳例】
(1) 従業員の結婚祝金として、現金で30,000円支払った。
(借方) 福利厚生費 50,000 / (貸方) 現金 30,000

(2) 社員のために、お茶やコーヒー1,200円を現金で購入した。
(借方) 福利厚生費 1,200 / (貸方) 現金 1,200

【広告宣伝費とは】
不特定多数の者に自社や自社商品を宣伝するための費用。求人費用もこの科目で処理する。

【広告宣伝費の内容・範囲】
・広告のためのパンフレット、チラシ等の作成料、印刷料金
・新聞折込代
・ダイレクトメール(DM)代金
・新聞広告料、テレビコマーシャル代
・ホームページ製作料
・求人・募集広告料金
・看板代

【広告宣伝費のポイント】
広告目的であっても、看板代等で、耐用年数1年以上で取得価額が10万円以上のものについては固定資産として処理をしなければならない。(青色申告者が30万円未満のものを取得した場合については例外あり)

【広告宣伝費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【広告宣伝費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)

【広告宣伝費の仕訳例】
(1) 商品宣伝用のチラシの作成費用1,000,000円を小切手で支払った。
(借方) 広告宣伝費 1,000,000 / (貸方) 当座預金 1,000,000

(2) 自社のチラシの新聞折込代として、300,000円を現金で支払った。
(借方) 広告宣伝費 300,000 / (貸方) 現金 300,000

(3) 期末に作成したチラシが400,000円分残っていた。
(借方) 貯蔵品 400,000 / (貸方) 広告宣伝費 400,000

(4)翌期首に(3)の振替仕訳をした。
(借方) 広告宣伝費 400,000 / (貸方) 貯蔵品 400,000

※実務上は期末残が少量の場合は貯蔵品に振り替えないことも多い。

【荷造運賃とは】
宅急便代など商品等の運搬のための費用。

【荷造運賃のポイント】
商品の仕入のための運送費等は仕入付随費用として仕入勘定を使用することになっているが、少額で重要性の乏しいものは荷造運賃として処理しても問題ない。

【荷造運賃の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【荷造運賃の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
原則課税仕入だが、国際貨物運賃は、81不課税仕入。

【荷造運賃の仕訳例】
(1) 商品を宅急便で送り、代金600円を現金で支払った。
(借方) 荷造運賃 600 / (貸方) 現金 600

【販売手数料とは】
商品の販売やサービスの提供に際して、代理店や外交員、仲介人等に支払う手数料。

【販売手数料のポイント】
販売手数料は販売費に属する手数料であり、支払手数料は一般管理費に属する手数料である。

【販売手数料の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【販売手数料の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)

【販売手数料の注意点】
きちんとした契約に基づかない情報提供料や支払額がその内容に比べて過大な情報提供料は交際費で処理しなければならない。

【販売手数料の仕訳例】
(1) 外交員に、売上の30%にあたる1,200,000円を販売手数料として当座預金から支払った。
(借方) 販売手数料 1,200,000 / (貸方) 当座預金 1,200,000

【水道光熱費とは】
水道代、電気代、ガス代等の費用。

【水道光熱費の内容・範囲】
・電気料金
・ガス料金
・水道料金
・灯油代

【水道光熱費のポイント】
自宅兼事務所(または店舗)の場合には、会社で使用した分と代表者個人が消費した分とを按分する必要がある。その際は、使用している床面積の比率や使用時間の比率など合理的な基準で按分しなければならない。

電気代などが会社契約であれば、全額を損金計上した上で、個人が消費した分は雑収入として計上する。契約が個人名義であれば、会社が使用した分を代表者個人に水道光熱費として支払う形になる。

【水道光熱費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【水道光熱費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)

【水道光熱費の仕訳例】
(1) 8月分の電気料金15,000円が翌月5日に会社の銀行口座から振替になる旨の通知が送られてきた。
(借方) 水道光熱費 15,000 / (貸方) 未払費用 15,000

(2) 翌月5日に(1)の電気料金15,000円が当座預金から引き落とされた。
(借方) 未払費用 15,000 / (貸方) 普通預金 15,000

※きちんと支払っている場合には、(1)の仕訳をせずに(3)のように、支払った時期に水道光熱費として計上しても、これから毎期継続して行えば問題ありません。(今年に13ヶ月分計上して、来年は11ヶ月分しか計上しないというのはダメ)

(3) 8月分の電気料金15,000円が普通預金から引き落とされた。
(借方) 水道光熱費 15,000 / (貸方) 普通預金 15,000

【車両関係費とは】
車両運搬具を維持・使用するための費用。

【車両関係費の内容・範囲】
・ガソリン代
・車検費用、定期点検代
・修理代
・自動車税
・自動車保険

【車両関係費のポイント】
車両関係費勘定を使用する場合は、車両に関する税金、保険、修理、ガソリン等一切をこの勘定で処理することが原則である。
この科目を使用せず、それぞれ自動車税は租税公課、保険は保険料というように処理することも可能である。

【車両関係費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【車両関係費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
原則課税仕入だが、税金は81不課税仕入、保険料は30非課税仕入。

【車両関係費の仕訳例】
(1) ガソリン代10,000円と車両修理代30,000円を現金で支払った。
(借方) 車両関係費 40,000 / (貸方) 現金 40,000

(2) (1)を車両関係費を使用しない場合
(借方) 消耗品費 10,000 / (貸方) 現金 10,000
(借方) 修繕費 30,000 / (貸方) 現金 30,000

【消耗品費とは】
事務用品や工具器具備品などで、耐用年数が1年未満のものや取得価額が1つ10万円未満のもの。

【消耗品費の内容・範囲】
・事務用品、文房具
・洗剤や電球、ティッシュペーパーなどの日用雑貨品
・1つ(1セット)10万円未満の家具や机イスなどの備品等
・1つ(1セット)10万円未満のバイクや中古車など

【消耗品費のポイント】
1つあたり10万円以上のものは原則資産となり、工具器具備品勘定等で処理をする。費用計上は減価償却による。
事務用品の購入額が多く、他の消耗品と区分したい場合には、事務用品費という科目を使って分けて管理する。

【中小企業者等の少額減価償却資産】
青色申告をする個人事業者と小規模法人は、取得価額が30万円未満である減価償却資産を平成15年4月1日から平成20年3月31日までの間に取得などして事業の用に供した場合には、一定の要件のもとに、その取得価額に相当する金額を損金の額に算入することができる。(詳細は国税庁タックスアンサー等で確認のこと)

【消耗品費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【消耗品費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)

【消耗品費の仕訳例】
(1) 事務所の応接セット98,000円を現金で購入した。
(借方) 消耗品費 98,000 / (貸方) 現金 98,000

(2) 文房具3,000円を現金で購入した。
(借方) 消耗品費 3,000 / (貸方) 現金 3,000

【賃借料とは】
土地、建物、機械、車両、事務機器などの賃料。

【賃借料のポイント】
機械や事務機器等についてはリース料勘定などを使用することも多い。

【賃借料の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【賃借料の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
原則は課税仕入となるが、更地と住宅としての建物の賃貸借は30非課税である。(コンクリート敷の駐車場や居住用以外の建物も課税仕入)

【賃借料の注意点】
リース取引のうち、ファイナンス・リース取引で、契約上、リース期間終了後に当該物件が無償又は非常に安い価額で借り手に譲渡される場合については、その物件を資産計上し、リース債務総額を借入金または未払金勘定で計上することになる。
ファイナンス・リースとは、リース期間の中途に契約が解除できない取引で、借り手がその物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受するとともに、物件の使用に伴うコストを実質的に負担するリース取引をいう。
わかりやすくいうと、下記1から3のすべてに当てはまる場合には、その物件を分割払いで購入したのと同じ処理をするということである。
1.リース期間の途中で解約できないこと。
2.借り手がその物件を所有しているのと実質的に変らないこと。
3.リース期間終了後は無料か格安でその物件がもらえること。

【賃借料の仕訳例】
(1) 来月分の事務所の家賃200,000円を普通預金から振り込んだ。
(借方) 前払費用 200,000 / (貸方) 普通預金 200,000

(2) 翌月になり、(1)の前払費用を賃借料に振り替えた。
(借方) 賃借料 200,000 / (貸方) 前払費用 200,000

※これについても、処理の継続を前提に(3)のように支払時に費用計上してもよい。(これが年払いだとしても同じである)

(3) 来月分の事務所の家賃200,000円を普通預金から振り込んだ。
(借方) 賃借料 200,000 / (貸方) 普通預金 200,000

【支払保険料とは】
支払う保険料のうち、掛け捨てのもの。

【支払保険料の内容・範囲】
生命保険料が損金できるのは法人のみである。個人事業主の場合は経費にはならず、所得控除で若干控除できるだけである。

【支払保険料のポイント】
掛け捨てでないものは資産計上となり、資産科目である積立保険料勘定を使用する。

【支払保険料の決算時の処理】
保険料をまとめて前払いしたときは、1年を超える部分については前払費用勘定で処理をする。(下記注意点も参照のこと)

【支払保険料の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【支払保険料の消費税の課否】 30非課税仕入

【支払保険料の注意点】
保険料を年払にしているときは、毎年同じ経理処理をすれば、前払費用に振り替えず、全額損金できる。

【支払保険料の仕訳例】
(1) 保険料年額120,000円を小切手で支払った。この保険料の半分は損金になり、残りの半分は資産計上するものである。
(借方) 保険料 60,000 / (貸方) 当座預金 60,000
(借方) 保険積立金 60,000 / (貸方) 当座預金 60,000

【修繕費とは】
有形固定資産等の修理、改修等のために支払う費用のうち、通常の機能維持、現状回復のために要する費用。

【修繕費の内容・範囲】
・原状回復費用、修理代
・メンテナンス料
・車検費用
・定期点検代
・床の張替えや壁の塗替え費用

【修繕費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【修繕費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)

【修繕費の注意点】
税務上資産価値の増大や使用可能期間の延長をもたらす修繕は、資本的支出とされ、資産計上しなければならない。

【修繕費と資本的支出の区分】
1.200,000円未満の支出であるか。(はい→修繕費)
        ↓
2.3年周期以内で行われることが明らかな支出か。(はい→修繕費)
        ↓
3.明らかに対象資産の資産価値を高めたり、使用可能年数を延長させるような支出か。(はい→資本的支出)
4.明らかに修繕費の部分である。(はい→修繕費)
5.600,000円未満の支出か。(はい→修繕費)
6.対象資産の前年末取得価額の10%相当額以下の支出か。(はい→修繕費)
7.上記に該当しない場合でも、継続経理を条件に、支出金額の30%相当額と、対象資産の前年末における取得価額の10%相当額とのいずれか少ない金額を修繕費にすることが認められる。

【修繕費の仕訳例】
(1) 自動車の修理代金150,000円を現金で支払った。
(借方) 修繕費 150,000 / (貸方) 現金 150,000

(2) 店舗内の壁のクロスの張替え代金250,000円を現金で支払った。この店では3年に一度、クロスの張替えを行っている。
(借方) 修繕費 250,000 / (貸方) 現金 250,000

(3) 建物の外壁工事費用5,000,000円を小切手で支払った。この支出が修繕費か資本的支出かは明白ではない。なお、建物の前期末取得価額は40,000,000円であった。
(借方) 修繕費 1,500,000 / (貸方) 当座預金 1,500,000
(借方) 建物 3,500,000 / (貸方) 当座預金 3,500,000
※前期末取得価額の10%(4,000,000) < 支出額の30%(1,500,000)

【租税公課とは】
法人税、住民税等を除く税金を支払うための費用。
法人税等勘定を使わず、すべてこの科目を使用し、税金の計算をする際に法人税と法人住民税を除外する方法もある)
【租税公課の内容・範囲】
・収入印紙代
・自動車税
・固定資産税
・登録免許税
・事業税
・利子税
・延滞税、加算税

【租税公課の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【租税公課の消費税の課否】 81不課税仕入
印紙・証紙を郵便局や印紙売りさばき所で購入した場合は30非課税仕入である。法人税などの税金についてはすべて81不課税仕入である。

【租税公課の注意点】
・源泉所得税は預り金なのでこの勘定は使わない。
・消費税も税抜処理をしている場合はこの勘定を使わず、仮払消費税と仮受消費税を用いる。
・加算税・延滞税は原則経費にならない。(会計上は租税公課勘定で処理をするが、税金の計算をする際に除外する)

【租税公課の仕訳例】
(1) 収入印紙2,000円を現金で購入した。
(借方) 租税公課 2,000 / (貸方) 現金 2,000

(2) 自動車税35,000円を現金で納付した。
(借方) 租税公課 35,000 / (貸方) 現金 35,000

【減価償却費とは】
固定資産の価値減少額を一定の方法により費用にする場合の費用化額。

【減価償却の方法】
1.定額法
毎期一定額の減価償却費を計上していく方法
減価償却費=(取得価額-残存価額)×定額法の償却率×当期の月数/12

2.定率法
減価償却費は、初年度が最も多く、その後徐々に逓減していく方法
減価償却費=期末帳簿価額×定率法の償却率

【減価償却費の計上時期】
決算時に計上する。

【減価償却費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費
建設業・製造業で製造原価の計算をする場合は、製造原価に算入する減価償却費(機械等の)と販管費に算入する減価償却費(事務機器等)を区分して計上する。

【減価償却費の消費税の課否】 0対象外
課税資産については、すでに購入時点で課税仕入となっている。

【減価償却費の仕訳例】
(1) 決算にあたり、車両の減価償却費300,000円を計上した。
(借方) 減価償却費 300,000 / (貸方) 車両運搬具 300,000

【接待交際費とは】
交際費、接待費、機密費、その他の費用で法人がその得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するもの。

【接待交際費の内容・範囲】
・取引先との飲食代
・取引先への中元、歳暮その他贈答品
・取引先への慶弔費
・取引先とのゴルフプレー代
・取引先との親睦旅行代
・取引先に配る商品券、ビール券、プリペイドカード等

【接待交際費のポイント】
交際費は資本金1億円以下の法人なら400万円までの支出額の90%が損金として認められている。(資本金1億円以上の法人には一切認められず、個人事業主は必要性が認められれば金額の制限なく認められる)
また、18年度税制改正により、18年4月以降始まる事業年度からは、1人あたり5,000円以内の飲食代(交際費)については、全ての事業主に100%別枠で認められることとなった。

※ただし、その場合には次に掲げる事項を記載した書類を保存しておくことが必要である。

イ)その飲食等があった年月日
ロ)その飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のあるもの等の氏名または名称及びその関係
ハ)その飲食等に参加した者の数
二)その費用の金額並びにその飲食店、料理店等の名称及びその所在地
ホ)その他参考となるべき事項

ロとハを領収証の裏に記載しておくのが一番簡単な方法である。

【接待交際費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【接待交際費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
飲食代や贈答品費など原則は課税仕入である。しかし、慶弔費や商品券、ビール券等の取引先への無償配布は81不課税仕入である。使途不明な交際費や後日精算しない役員等への渡切交際費も課税仕入とはならず、81不課税仕入となる。

【接待交際費の仕訳例】
(1) 取引先との飲食代20,000円を現金で支払った。
(借方) 接待交際費 20,000 / (貸方) 現金 20,000

(2) 取引先へのお歳暮のために、商品券10,000円を現金で購入した。
(借方) 接待交際費 10,000 / (貸方) 現金 10,000

【旅費交通費とは】
業務のために使用した交通機関の利用料や出張に伴う支出。

【旅費交通費の内容・範囲】
・電車賃、バス代、タクシー代、航空運賃等の出張旅費
・Suicaイオカード、パスネット、バス共通カード等
・ホテル・旅館等の宿泊代
・出張の日当
・高速道路・有料道路の利用料金
・時間貸しの駐車場、パーキングの料金

【旅費交通費のポイント】
領収証が発行されない電車やバスの運賃については、出金伝票や旅費精算書を起票作成することが必要。パスネットやイオカードを利用すると明細がでるので便利である。(ある程度はこの明細で代用可)

【旅費交通費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【旅費交通費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜) 
国内の交通費・宿泊費は課税仕入である。
しかし、日本から海外への航空運賃は免税取引であり、海外での交通費・宿泊費は国外取引のため不課税となる。(いずれも81不課税仕入)

【旅費交通費の注意点】
従業員等の通勤手当は各従業員等の労働保険や社会保険の保険料算定の基礎に含まれる。また、非課税限度額を超えた通勤手当は税務上給与となる。

【旅費交通費の仕訳例】
(1) タクシー代660円を現金で支払った。
(借方) 旅費交通費 660 / (貸方) 現金 660

(2) 旅費規程の通り、従業員に宿泊代を含めて出張旅費20,000円を現金で支払った。
(借方) 旅費交通費 20,000 / (貸方) 現金 20,000

【通信費とは】
電話や郵便などの通信に要した費用。

【通信費の内容・範囲】
・はがき・切手等郵便代金(印紙は租税公課勘定で処理する)
・電話料金、テレホンカード代
・電報代
・インターネット通信費用

【通信費のポイント】
自宅兼事務所(または店舗)の場合には、事業で使用した分と自家消費した分とを合理的な基準で按分しなければならない。

【通信費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【通信費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
郵便局等で販売しているはがきや切手の購入は30非課税仕入であるが、使用する際に課税仕入となる。通常は購入してすぐ使用するのであるから、最初から課税仕入として記帳し、期末に貯蔵品とする場合に調整した方がよいと考える。
また、国際電話や国際郵便は輸出免税(0対象外)に該当する。

【通信費の仕訳例】
(1) 4月分の携帯電話料金10,000円の請求書が送られてきた。
(借方) 通信費 10,000 / (貸方) 未払費用 10,000

(2) (1)の電話料金をコンビニで現金で支払った。
(借方) 未払費用 10,000 / (貸方) 現金 10,000

※きちんと支払っている場合には、(1)の仕訳をせずに(3)のように、支払った時期に通信費として計上しても、これから毎期継続して行えば問題ない。(今年に13ヶ月分計上して、来年は11ヶ月分しか計上しないというのはダメ)

(3) 4月分の携帯電話料金10,000円の請求が来たので、すぐにコンビニで現金で支払った。
(借方) 通信費 10,000 / (貸方) 現金 10,000

【支払手数料とは】
外部の専門家に業務委託する手数料。振込手数料や証明書の交付手数料など。

【支払手数料の内容・範囲】
・振込手数料、ATM時間外手数料
・クレジット会社への代金回収手数料
・不動産等の仲介手数料
・税理士、行政書士、社会保険労務士などに対する報酬

【士業に対する報酬の源泉徴収】
1.司法書士、土地家屋調査士、海事代理士に対しては→ (1回の支払金額-10,000円)×10%
2.それ以外の士業に対しては
(1) 1回の支払金額が1,000,000円以下→1回の支払金額×10%

(2) 1回の支払金額が1,000,000円超→(1回の支払金額-1,000,000円)×20%+100,000円
※士業への報酬に係る源泉所得税は、支払った翌月10日までに納付する必要がある。

【支払手数料のポイント】
販売手数料は販売費に属する手数料であり、支払手数料は一般管理費に属する手数料である。

【支払手数料の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【支払手数料の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
原則課税仕入だが、国、地方公共団体等の行政手数料など一部非課税のものもある。割賦販売手数料やクレジット手数料も利子に相当するものであるから30非課税仕入である。

【支払手数料の仕訳例】
(1) 税理士に報酬50,000円を、源泉所得税5,000円を差し引いて、現金で支払った。
(借方) 支払手数料 5,000 / (貸方) 預り金 5,000
(借方) 支払手数料 45,000 / (貸方) 現金 45,000

(2) 現金で家賃を振り込むにあたり、振込手数料315円がかかった。
(借方) 支払手数料 315 / (貸方) 現金 315

※この場合、振込手数料は家賃の金額に含めてもよいが、実務上は支払手数料で処理することが多い。

【会議費とは】
打ち合わせや商談のための費用。

【会議費の内容・範囲】
・会場使用料、喫茶店代
・会議・打ち合わせのための茶菓子代、弁当代
・資料作成費

※居酒屋などお酒を飲みながらというのは原則会議費としては認められないので、交際費で処理をする。

【会議費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【会議費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)

【会議費の仕訳例】
(1) 会議のための会場使用料と会議用弁当代30,000円を現金で支払った。
(借方) 会議費 30,000 / (貸方) 現金 30,000

【諸会費とは】
加入している様々な団体に支払う会費。

【諸会費の内容・範囲】
・業界団体会費
・商工会議所会費、法人会会費
・町会費、自治会費

【諸会費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【諸会費の消費税の課否】 81不課税仕入
原則不課税で課税の対象外だが、セミナー参加費やクレジットカードの年会費など対価性のあるものは課税仕入(31課税仕入税抜、32課税仕入税込)。

【諸会費の注意点】
ロータリークラブ、ライオンズクラブ、その他社交団体の会費は、税法上交際費となる。
特定の役員や従業員の個人的な親睦を目的としたものは、役員報酬または給与とみなされる。

【諸会費の仕訳例】
(1) 業界団体の会費半年分30,000円を現金で支払った。
(借方) 諸会費 30,000 / (貸方) 現金 30,000

(2) 従業員のために加入しているフィットネスクラブの月会費20,000円を現金で支払った。
(借方) 福利厚生費 20,000 / (貸方) 現金 20,000

※(2)の場合は、従業員のための費用なので、福利厚生費の方が適当である。

【寄附金とは】
見返りを求めない金銭や物品の贈与。

【寄附金の分類】
1.国や地方公共団体に対する寄附金
2.指定寄附金(赤い羽根募金等)
3.特定公益増進法人にたいする寄附金(社会福祉法人等)
4.認定特定非営利活動法人に対する寄附金(認定NPO法人)
5.その他の寄附金(政治団体、神社、町内会等)

1と2については全額損金算入、3から5については、期末の資本金等の金額と当期の所得金額の金額によって、損金算入限度額が決まっている。

【寄附金のポイント】
・事業関連性があまり認められないものなので、税法上損金として認められる範囲には制限がある。
・取引先等に対する支出は寄附金ではなく、交際費で処理する。
・役員の個人的な寄附金は、その者に対する給与である。

【寄附金の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費
または
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外費用

【寄附金の消費税の課否】 81不課税仕入
金銭による寄付は対価性がないので課税対象外である。

【寄附金の注意点】
寄附金については未払計上は認められていない。

【寄附金の仕訳例】
(1) 町内会のお祭りに現金で50,000円寄付をした。
(借方) 寄附金 50,000 / (貸方) 現金 50,000

【新聞図書費とは】
情報収集等のために支出する新聞代、書籍代、雑誌代等。

【新聞図書費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【新聞図書費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)

【新聞図書費の仕訳例】
(1) 新聞代3,600円を集金人に現金で支払った。
(借方) 新聞図書費 3,600 / (貸方) 現金 3,600

(2) 業界紙の年間購読料30,000円を普通預金から振り込んだ。
(借方) 新聞図書費 30,000 / (貸方) 普通預金 30,000

※(2)のように1年分前払いをする場合でも全額支払時の費用とすることができる。期末に前払処理をする必要はない。

【リース料とは】
機械、車両、事務機器などの賃料。

【リース料のポイント】
賃借料勘定で処理をする場合もある。

【リース料の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【リース料の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)

【リース料の注意点】
リース取引のうち、ファイナンス・リース取引で、契約上、リース期間終了後に当該物件が無償又は非常に安い価額で借り手に譲渡される場合については、その物件を資産計上し、リース債務総額を借入金または未払金勘定で計上することになる。
ファイナンス・リースとは、リース期間の中途に契約が解除できない取引で、借り手がその物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受するとともに、物件の使用に伴うコストを実質的に負担するリース取引をいう。
わかりやすくいうと、下記1から3のすべてに当てはまる場合には、その物件を分割払いで購入したのと同じ処理をするということである。
1.リース期間の途中で解約できないこと。
2.借り手がその物件を所有しているのと実質的に変らないこと。
3.リース期間終了後は無料か格安でその物件がもらえること。

【リース料の仕訳例】
(1) コピー機のリース料20,000円が普通預金から引き落とされた。
(借方) リース料 20,000 / (貸方) 普通預金 20,000

【燃料費とは】
車両に使用するガソリン代。

【燃料費のポイント】
車両関係費勘定を使用する場合は、ガソリン代も車両関係費勘定で処理をする。車両関係費勘定を使用しない場合にはガソリン代は燃料費勘定を使用して区分して処理をした方がよいが、金額が少額で重要性に乏しい時は、消耗品勘定等で処理をしても構わない。

【燃料費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費

【燃料費の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜) 

【燃料費の仕訳例】
(1) ガソリン代5,000円をカードで支払った。
(借方) 燃料費 5,000 / (貸方) 未払金 5,000

(2) ガソリン代7,000円を給油した。支払いは今月末である。
(借方) 燃料費 7,000 / (貸方) 未払金 7,000

【雑費とは】
販売費及び一般管理費に含まれる費用のうち、他のどの勘定科目にも当てはまらないもの。

【雑費の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業損益の部>販売費及び一般管理費
雑費は販売費及び一般管理費の一番最後に表示する。

【雑費の消費税の課否】
内容に応じて異なる

【雑費の注意点】
財務諸表上、雑費だけでは何に使ったのかわからないので、雑費勘定の額が相対的にあまり大きくならないように気をつけること。

1.既存の科目で処理できるものは処理すること。
・日用雑貨など → 消耗品費
・従業員のためのクリーニング代、薬代、お茶代 → 福利厚生費
・謝礼、車代、講師料 → 交際費、支払手数料等

2.発生頻度の高いものや年間支出額が多いものについては新しく科目を作り、雑費から区分する。
・例えば産業廃棄物の処理代の支出が多い場合は、廃棄物処理費またはゴミ処理代などと言う勘定科目を適当に新しく作って使用する。

【雑費の仕訳例】
(1) いらなくなったパソコンの廃棄料5,000円を現金で支払った。
(借方) 雑費 5,000 / (貸方) 現金 5,000

【法人税等とは】
決算において確定した法人税、法人住民税及び事業税のこと。

【法人税等のポイント】
法人税、住民税、事業税のことを法人税等というが、これらを他の税金のように租税公課勘定で処理するのではなく、法人税等勘定で処理をする方法である。
法人税等の未払を未払法人税等、法人税等の仮払(中間納付)などを仮払法人税等という。

【法人税等の表示区分】
損益計算書>税引前当期純利益の下

【法人税等の消費税の課否】 81不課税仕入

【法人税等の仕訳例】
(1) 法人税等の中間納付額250,000円を現金で支払った。
(借方) 仮払法人税等 250,000 / (貸方) 現金 250,000

(2) 決算にあたり、当期分として納付すべき法人税等の額が600,000円であった。なお、中間納付額は250,000円であった。
(借方) 法人税等 250,000 / (貸方) 仮払法人税等 250,000
(借方) 法人税等 350,000 / (貸方) 未払法人税等 350,000

(3) 決算書の提出とともに、(2)の350,000円を現金で支払った。
(借方) 未払法人税等 350,000 / (貸方) 現金 350,000

※法人税等勘定を使用せず、すべての税金を租税公課勘定で処理する方法もある。その場合には、納付の時点で損金計上をし、損金不算入である法人税と法人住民税については別表で加算することになる。

【受取利息とは】
預貯金や有価証券の利子、貸付金の利息。

【受取利息のポイント】
個人事業主の場合には、預金の利息は利子所得になり、事業所得ではないので、事業主借勘定で処理する。

【受取利息の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外収益

【受取利息の消費税の課否】 20非課税売上

【受取利息の注意点】
預貯金の利子等には源泉所得税15%(国税)と都道府県民税利子割5%(地方税)が課税されるため、受取利息の入金額はこれらを控除した金額である。
記帳の際にはこの分を割り戻した額面金額でしなければならない。

【受取利息の仕訳例】
1.法人税等を使用せず、全て租税公課勘定を使う場合
(1) 普通預金の利息240円が口座に入金になった。
(借方) 普通預金 240 / (貸方) 受取利息 240
(借方) 租税公課 60 / (貸方) 受取利息 60

1の別解
(借方) 普通預金 300 / (貸方) 受取利息 300
(借方) 租税公課 60 / (貸方) 普通預金 60

2.法人税等勘定を使用する場合
(2) 普通預金の利息240円が口座に入金になった。
(借方) 普通預金 240 / (貸方) 受取利息 240
(借方) 仮払税金 60 / (貸方) 受取利息 60

(3) 期末に法人税を計算し、(2)の仮払税金を法人税等と振り替えた。
(借方) 法人税等 60 / (貸方) 仮払税金 60

2の別解
(借方) 普通預金 300 / (貸方) 受取利息 300
(借方) 仮払税金 60 / (貸方) 普通預金 60
(借方) 法人税等 60 / (貸方) 仮払税金 60

【受取配当金とは】
株式、出資金などの配当金や信用金庫などからの剰余金の分配。

【受取配当金のポイント】
すでに源泉徴収されて銀行口座に入金になっているので、額面金額に割り戻す必要がある。

【受取配当金の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外収益

【受取配当金の消費税の課否】 80不課税売上

【受取配当金の注意点】
個人事業主の場合は、事業所得ではなく、配当所得になるので、事業主借勘定で処理する。

【受取配当金の仕訳例】
1.法人税等を使用せず、全て租税公課勘定を使う場合
(1) 株式の配当金として930円が口座に入金になった。
(借方) 普通預金 930 / (貸方) 受取配当金 930
(借方) 租税公課 70 / (貸方) 受取配当金 70

1の別解
(借方) 普通預金 1,000 / (貸方) 受取配当金 1,000 
(借方) 租税公課 70 / (貸方) 普通預金 70

2.法人税等勘定を使用する場合
(2) 株式の配当金として930円が口座に入金になった。
(借方) 普通預金 930 / (貸方) 受取配当金 930
(借方) 仮払税金 70 / (貸方) 受取配当金 70

(3) 期末に法人税を計算し、(2)の仮払税金を法人税等と振り替えた。
(借方) 法人税等 70 / (貸方) 仮払税金 70

2の別解
(借方) 普通預金 1,000 / (貸方) 受取配当金 1,000
(借方) 仮払税金 70 / (貸方) 普通預金 70
(借方) 法人税等 70 / (貸方) 仮払税金 70

【為替差益とは】
外国通貨や外貨建て債権債務について、円貨との決済、円貨への換算に際して、為替相場の変動により生じた利益。

【為替差益のポイント】
外国通貨や外貨建て債権債務は会計処理上、全てその時々の円に換算して処理をしなければならない。

【為替差益の決算時の処理】
外国通貨や外貨建て債権債務は取引時の為替レートで換算されているので、決算時の為替レートで換算し直さなければならない。
期末に為替差益と為替差損の両方に残高がある場合には相殺する。

【為替差益の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外収益
※青色決算書・収支内訳書上は雑収入に含めて表示する。

【為替差益の消費税の課否】 80不課税売上

【為替差益の仕訳例】
1.輸入した場合
(1) アメリカから商品1,000ドルを掛けで仕入れた。(1ドル=120円)
(借方) 仕入 120,000 / (貸方) 買掛金 120,000

(2) (1)の買掛金を普通預金から振り込んだ。(1ドル=115円)
(借方) 買掛金 115,000 / (貸方) 当座預金 115,000
(借方) 買掛金 5,000 / (貸方) 為替差益 5,000

2.輸出した場合
(3) アメリカに商品2,000ドルを掛けで出荷した。(1ドル=110円)
(借方) 売掛金 220,000 / (貸方) 売上 220,000

(4) (3)の代金が普通預金に振り込まれた。(1ドル=120円)
(借方) 普通預金 220,000 / (貸方) 売掛金 220,000
(借方) 普通預金 20,000 / (貸方) 為替差益 20,000

3.決算時
(5) 決算にあたり、アメリカ企業への売掛金10,000ドル(簿価1,150,000円)を決算時の為替レート(1ドル=120円)で再換算した。
(借方) 売掛金 50,000 / (貸方) 為替差益 50,000
※10,000ドル×120円-1,150,000円=50,000円

【有価証券売却益とは】
売買目的で所有していた有価証券を、帳簿価格より高い価額で売却した場合に生じる利益。

【有価証券売却益のポイント】
・売買目的有価証券の売却益 → 有価証券売却益(営業外収益)
・投資有価証券の売却益 → 投資有価証券売却益(特別利益)
・子会社株式の売却益 → 子会社株式売却益(特別利益)

【有価証券売却益の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外収益

【有価証券売却益の消費税の課否】 20非課税売上
有価証券の売却は非課税

【有価証券売却益の仕訳例】
(1) 帳簿価額1,000,000円の売買目的有価証券を1,200,000円で売却し、売却手数料5,000円を差し引かれて、普通預金に入金された。
(借方) 普通預金 1,000,000 / (貸方) 有価証券 1,000,000
(借方) 普通預金 195,000 / (貸方) 有価証券売却益 195,000

(1)別解
(借方) 普通預金 1,000,000 / (貸方) 有価証券 1,000,000
(借方) 普通預金 200,000 / (貸方) 有価証券売却益 200,000
(借方) 支払手数料 5,000 / (貸方) 普通預金 5,000

【雑収入とは】
営業外収益に該当するもののうち、他のいづれの勘定科目にもあてはまらないもの。

【雑収入の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外収益

【雑収入の消費税の課否】
内容により異なる。
現金残高と帳簿残高の差額は資産の譲渡等の対価に該当しないので80不課税売上。

【雑収入の仕訳例】
(1) 従業員の給料から今月の食事代の自己負担金5000円を天引きした。
(借方) 給与手当 5,000 / (貸方) 雑収入 5,000

(2) ジュースの自動販売機の設置手数料25,000円を現金で受け取った。
(借方) 現金 25,000 / (貸方) 雑収入 25,000

(3) 決算になったが、現金過不足勘定の貸方に未だ原因のわからない3,000円の残高がある。
(借方) 現金過不足 3,000 / (貸方) 雑収入 3,000

【支払利息とは】
借入金の利子。

【支払利息の決算時の処理】
・決算時に翌期以後の前払分があれば、未払費用に振り替える。
・今期分でまだ支払日が到来してない金額については、未払費用を計上する。
・既に支払日が過ぎているのに、未払の利息については未払金で処理をする。

【支払利息の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外費用

【支払利息の消費税の課否】 30非課税仕入

【支払利息の仕訳例】
(1) 信用金庫への長期借入金の返済金52,000円が普通預金から引き落とされた。そのうち、元金返済額が50,000円で、2,000円が利息分である。
(借方) 長期借入金 50,000 / (貸方) 普通預金 50,000
(借方) 支払利息 2,000 / (貸方) 普通預金 2,000

(2) 今月の長期借入金の返済金52,000円(元金50,000円、利息2,000円)が口座から残高不足のため引き落としにならなかった。今月末が決算のため、未払利息を計上する。
(借方) 支払利息 2,000 / (貸方) 未払金 2,000

【手形売却損とは】
手形の割引料。

【手形売却損のポイント】
以前は支払利息とともに、支払利息割引料という勘定科目を使用していたが、現在では手形売却損勘定を使うことになっている。

【手形売却損の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外費用

【手形売却損の消費税の課否】 30非課税仕入

【手形売却損の仕訳例】
(1) 受取手形2,000,000円を銀行で割り引いてもらった。割引料60,000円を差し引かれた残額が普通預金へ入金された。
(借方) 普通預金 1,940,000 / (貸方) 割引手形 1,940,000
(借方) 手形売却損 60,000 / (貸方) 割引手形 60,000

(2) (1)の受取手形の期日が到来し、無事決済された。
(借方) 割引手形 2,000,000 / (貸方) 受取手形 2,000,000

【為替差損とは】
外国通貨や外貨建て債権債務について、円貨との決済、円貨への換算に際して、為替相場の変動により生じた損失。

【為替差損のポイント】
外国通貨や外貨建て債権債務は会計処理上、全てその時々の円に換算して処理をしなければならない。

【為替差損の決算時の処理】
外国通貨や外貨建て債権債務は取引時の為替レートで換算されているので、決算時の為替レートで換算し直さなければならない。
期末に為替差益と為替差損の両方に残高がある場合には相殺する。

【為替差損の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外費用

【為替差損の消費税の課否】 81不課税仕入

【為替差損の仕訳事例】
1.輸入した場合
(1) アメリカから商品1,000ドルを掛けで仕入れた。(1ドル=115円)
(借方) 仕入 115,000 / (貸方) 買掛金 115,000

(2) (1)の買掛金を普通預金から振り込んだ。(1ドル=120円)
(借方) 買掛金 115,000 / (貸方) 当座預金 115,000
(借方) 為替差損 5,000 / (貸方) 当座預金 5,000

2.輸出した場合
(3) アメリカに商品2,000ドルを掛けで出荷した。(1ドル=120円)
(借方) 売掛金 240,000 / (貸方) 売上 240,000

(4) (3)の代金が普通預金に振り込まれた。(1ドル=110円)
(借方) 普通預金 220,000 / (貸方) 売掛金 220,000
(借方) 為替差損 20,000 / (貸方) 売掛金 20,000

3.決算時
(5) 決算にあたり、アメリカ企業への売掛金10,000ドル(簿価1,200,000円)を決算時の為替レート(1ドル=110円)で再換算した。
(借方) 為替差損 100,000 / (貸方) 売掛金 100,000
※1,200,000円-10,000ドル×110円=100,000円

【有価証券売却損とは】
売買目的で所有していた有価証券を、帳簿価格より低い価額で売却した場合に生じる損失。

【有価証券売却損のポイント】
売買目的有価証券の売却損 → 有価証券売却損(営業外費用)
投資有価証券の売却損 → 投資有価証券売却損(特別損失)
子会社株式の売却損 → 子会社株式売却損(特別損失)

【有価証券売却損の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外費用

【有価証券売却損の消費税の課否】 30非課税仕入
有価証券の売却は非課税

【有価証券売却損の仕訳例】
(1) 帳簿価額1,000,000円の売買目的有価証券を800,000円で売却し、売却手数料5,000円を差し引かれて、普通預金に入金された。
(借方) 普通預金 795,000 / (貸方) 有価証券 795,000
(借方) 有価証券売却損 205,000 / (貸方) 有価証券 205,000

※証券会社への売却手数料は、売却損に通常は含めて仕訳をする。

【貸倒損失とは】
売掛金、未収入金、貸付金などの金銭債権が一定の理由により回収不能になった損失額。

【貸倒損失を計上する条件】
※次のいずれかに該当すれば、その損失額を費用計上することができる。
1.会社更生法や会社法の特別清算、民事再生法などの法律に基づく認可決定や債権者集会の協議決定により、債権が切り捨てられた場合。
2.債務者の債務超過が相当期間継続し、回収不能なため、債務者に対し債務免除通知書を内容証明郵便等にて送付していること。
3.債務者の資産状況、支払能力などから判断して、債権の全額が回収不能となった場合。
4.継続的に取引をしていた債務者の経営状態が悪化したため取引を停止してから、1年以上経過した場合。
5.同一地域の債務者の売掛債権の総額が、取立にかかる費用より少なく、支払を督促しても弁済がない場合。
※4と5については1円以上の備忘価額を残す必要がある。
※3と4については担保がある場合は、担保物権を処理した後でないと計上できない。

【貸倒損失のポイント】
貸倒引当金を設定している場合には、取立不能額が貸倒引当金の金額に達するまではそれを崩して処理し、貸倒引当金額を超えた部分を貸倒損失勘定に計上する。

【貸倒損失の表示区分】
営業債権の貸倒損失は損益計算書の販売費及び一般管理費の区分に表示するが、営業外取引に関する債権は営業外費用に表示する。また、貸倒金額が大きい時は特別損失に表示する。

【貸倒損失の消費税の課否】 23貸倒損失税抜、24貸倒損失税込
消費税課税売上に係る債権の貸倒の場合には、その消費税分について消費税計算上控除される。
ただし、課税事業者となった後における免税事業者当時の売掛金等の貸倒は控除対象にならない。
また、免税事業者等となった後における課税事業者当時の売掛金等の貸倒も控除対象にならない。

【貸倒損失の注意点】
債務者に支払能力があるにもかかわらず債務免除をした場合には、貸倒損失ではなく、取引先に対するものは寄附金、役員に対するものは役員賞与とみなされる。

【貸倒損失の仕訳例】
(1) 民事再生法により、取引先の売掛金300,000円が90%カットされた。
(借方) 貸倒損失 270,000 / (貸方) 売掛金 270,000

(2) 取引先が倒産し、売掛金500,000円が全額回収不能となった。なお、この売掛金については、個別に50%の貸倒引当金が設定されている。
(借方) 貸倒引当金 250,000 / (貸方) 売掛金 250,000
(借方) 貸倒損失 250,000 / (貸方) 売掛金 250,000

【雑損失とは】
営業外費用に該当するもののうち、他のいづれの勘定科目にもあてはまらないもの。

【雑損失の表示区分】
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外費用

【雑損失の消費税の課否】
内容により異なる。
現金残高と帳簿残高の差額は、資産の譲渡等の対価に該当しないので81不課税仕入である。

【雑損失の仕訳例】
(1) 決算になったが、現金過不足勘定の借方に未だ原因のわからない2,000円の残高がある。
(借方) 雑損失 2,000 / (貸方) 現金過不足 2,000

(2) 現金30,000円が盗難にあった。
(借方) 雑損失 30,000 / (貸方) 現金 30,000

【固定資産売却益とは】
固定資産を帳簿価額よりも高い価額で売却した場合の利益。

【固定資産売却益のポイント】
売却益を求める場合の帳簿価額は、期首の帳簿価額から、売却日までの減価償却費を月割りで差し引いた金額である。

【固定資産売却益の表示区分】
損益計算書>特別損益の部>特別利益
ただし、固定資産の売却が経常的なものであれば、
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外収益

【固定資産売却益の消費税の課否】 02売上税込 (01売上税抜)
内容により異なる。土地の売却益は20非課税売上になる。

【固定資産売却益の仕訳例】
(1) 車両(期首帳簿価額1,500,000円、当期減価償却費250,000円)を1,600,000円で下取りに出し、代わりに2,500,000円の新車を購入した。なお、購入代金と下取り価格との差額は小切手で支払ったが、下取り価格は適正な金額である。
(借方) 減価償却費 250,000 / (貸方) 車両運搬具 250,000
(借方) 当座預金 1,250,000 / (貸方) 車両運搬具 1,250,000
(借方) 当座預金 350,000 / (貸方) 固定資産売却益 350,000
(借方) 車両運搬具 2,500,000 / (貸方) 当座預金 2,500,000

※上の仕訳のように、旧車両を売却した仕訳と新車両を購入した仕訳を分けて考えた方がわかりやすいし、旧車両の仕訳は、売却日現在の簿価を出すために、減価償却の仕訳からするのがよい。

【投資有価証券売却益とは】
投資目的で所有していた有価証券を、帳簿価格より高い価額で売却した場合に生じる利益。

【投資有価証券売却益のポイント】
売買目的有価証券の売却益 → 有価証券売却益(営業外収益)
投資有価証券の売却益 → 投資有価証券売却益(特別利益)
子会社株式の売却益 → 子会社株式売却益(特別利益)

【投資有価証券売却益の表示区分】
損益計算書>特別損益の部>特別利益

【投資有価証券売却益の消費税の課否】 20非課税売上
有価証券の売却は非課税

【投資有価証券売却益の仕訳例】
(1) 投資有価証券として計上していた簿価2,000,000円の株式を2,200,000円で売却し、手数料5,000円を差し引かれた残額が普通預金へ入金された。
(借方) 普通預金 2,000,000 / (貸方) 投資有価証券 2,000,000
(借方) 普通預金  195,000 / (貸方) 投資有価証券売却益 195,000

(1)別解
(借方) 普通預金 2,000,000 / (貸方) 投資有価証券 2,000,000
(借方) 普通預金 200,000 / (貸方) 投資有価証券売却益 200,000
(借方) 支払手数料 5,000 / (貸方) 普通預金 5,000

【前期損益修正益とは】
前期以前の損益の修正による利益。

【前期損益修正益の表示区分】
損益計算書>特別損益の部>特別利益

【前期損益修正益の消費税の課否】 0対象外
原則対象外だが、償却債権取立益の場合は課税売上となる(01売上税抜、02売上税込)。

【前期損益修正益の仕訳例】
(1) 前期末の商品の棚卸高が実際の金額より100,000円過少であることが判明ので、修正した。
(借方) 商品 100,000 / (貸方) 前期損益修正益 100,000

(2) 前期に計上した建物の減価償却費が200,000円過大だったため修正した。
(借方) 建物 200,000 / (貸方) 前期損益修正益 200,000

(3) 前期に貸倒処理をした売掛金300,000円が今期になって普通預金に入金された。
(借方) 普通預金 300,000 / (貸方) 前期損益修正益 300,000
※(3)は前期損益修正益勘定の代わりに償却債権取立益勘定を使用してもよい。

【固定資産売却損とは】
固定資産を帳簿価額よりも低い価額で売却した場合の損失。

【固定資産売却損のポイント】
売却損を求める場合の帳簿価額は、期首の帳簿価額から、売却日までの減価償却費を月割りで差し引いて求める。

【固定資産売却損の表示区分】
損益計算書>特別損益の部>特別損失
ただし、固定資産の売却が経常的なものであれば、
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外費用

【固定資産売却損の消費税の課否】 32課税仕入税込 (31課税仕入税抜)
内容により異なる。土地の売却損は30非課税仕入になる。

【固定資産売却損の仕訳例】
(1) 車両(期首帳簿価額1,500,000円、当期減価償却費250,000円)を1,000,000円で下取りに出し、代わりに2,000,000円の新車を購入した。なお、購入代金と下取り価格との差額は小切手で支払ったが、下取り価格は適正な金額である。
(借方) 減価償却費 250,000 / (貸方) 車両運搬具 250,000
(借方) 当座預金 1,000,000 / (貸方) 車両運搬具 1,000,000
(借方) 固定資産売却損 250,000 / (貸方) 車両運搬具 250,000
(借方) 車両運搬具 2,000,000 / (貸方) 当座預金 2,000,000

※上の仕訳のように、旧車両を売却した仕訳と新車両を購入した仕訳を分けて考えた方がわかりやすいし、旧車両の仕訳は、売却日現在の簿価を出すために、減価償却の仕訳からするのがよい。

【固定資産除却損とは】
不要となった固定資産を廃棄・撤去処分することにより生じる損失。

【固定資産除却損のポイント】
除却損を求める場合の帳簿価額は、期首の帳簿価額から、除却日までの減価償却費を月割りで差し引いた金額である。

【固定資産除却損の表示区分】
損益計算書>特別損益の部>特別損失
ただし、固定資産の除却が経常的なものであれば、
損益計算書>経常損益の部>営業外損益の部>営業外収益

【固定資産除却損の消費税の課否】 0対象外
固定資産について廃棄、火災、盗難または滅失があった場合の除却損失等については課税対象外になる。

【固定資産除却損の仕訳例】
(1) 車両(期首帳簿価額300,000円、当期減価償却費80,000円)を故障のため廃棄処分とした。
(借方) 減価償却費 80,000 / (貸方) 車両運搬具 80,000
(借方) 固定資産除却損 220,000 / (貸方) 車両運搬具 220,000
※除却損を計算する場合も、まずは減価償却をして、車両の除却日現在の簿価を出すことから始める。

【投資有価証券売却損とは】
投資目的で所有していた有価証券を、帳簿価格より低い価額で売却した場合に生じる損失。

【投資有価証券売却損のポイント】
売買目的有価証券の売却損 → 有価証券売却損(営業外費用)
投資有価証券の売却損 → 投資有価証券売却損(特別損失)
子会社株式の売却損 → 子会社株式売却損(特別損失)

【投資有価証券売却損の表示区分】
損益計算書>特別損益の部>特別損失

【投資有価証券売却損の消費税の課否】 30非課税仕入
有価証券の売却は非課税

【投資有価証券売却損の仕訳例】
(1) 投資有価証券として計上していた簿価2,000,000円の株式を1,800,000円で売却し、手数料5,000円を差し引かれた残額が普通預金へ入金された。
(借方) 普通預金 1,795,000 / (貸方) 投資有価証券 1,795,000
(借方) 投資有価証券売却損  205,000 / (貸方) 投資有価証券 205,000
※証券会社への売却手数料は、通常は売却損に含めて仕訳をする。

【前期損益修正損とは】
前期以前の損益の修正による損失。

【前期損益修正損の表示区分】
損益計算書>特別損益の部>特別損失

【前期損益修正損の消費税の課否】 0対象外

【前期損益修正損の仕訳例】
(1) 前期末の商品の棚卸高が実際の金額より100,000円過大であることが判明したので修正した。
(借方) 前期損益修正損 100,000 / (貸方) 商品 100,000

(2) 前期に計上した建物の減価償却費が200,000円過少だったため修正した。
(借方) 前期損益修正損 200,000 / (貸方) 建物 200,000

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